もう会わない方がいいよ、と言う君
私が育てたマリーゴールドです。
夏が過ぎても咲いています。
麦わらの帽子の君、に見えるでしょうか。
花を育てるようになって3年。
他の記事でも書いていますが、今年になってようやくうまく育てられるようになった花がいくつかあります。
マリーゴールドもその一つ。
育てやすさからか、花壇や植え込みでよく見かけます。
マリーゴールドは、とにかく水も肥料も要らない、という花。
しかし、人が手を入れる花壇で、水も肥料もあげないのは、逆に難しいのです。
他のお花たちには、肥料をあげたり水をあげたりしているのに、と思ってしまって。
マリーゴールドにだけ水も肥料もあげないなんて。
遠足に出かけたのに、おやつを忘れてきた子どものように見えて。
休み時間、誰とも話したり遊んだしないでいる子どものように見えて。
だから、これまでは水も肥料もあげていました。隣のお花にあげるついでに、と言い訳をしながら。
そんな私の優しさを受けたマリーゴールドは、花壇で緑の姿しか見せません。
緑の葉は繁らせるものの、涼しい頃にならないと花をつけないのです。事実、肥料が多いと花をつけることができないのです。
身勝手な優しさの押し付けなんかいらない、と突き返すような緑のマリーゴールド。
対して、花壇に色々な花を植えて、どのお花も大切に育てたい、と思う私。
折り合いをつけるには、どうするとよいか。
今年はマリーゴールドだけの花壇を、他から離れたところにつくり、水も肥料も断ちました。
種から育てた苗を植えてからは、あまり見にもいきませんでした。
どうなったか。
写真のように夏からたくさんの花を咲かせています。
冷たくしたのに、見事に咲き誇っているのです。
もう会わない方がいいよ、と言われたような気がしています。
あいみょんさんが歌うマリーゴールド。
飲まず食わずで強く咲くこの花の性格を見抜いているように聞こえ、胸に響きます。
麦わら帽子の君は、自分の思い込みの気持ちを押し付けてはいけないことを私に教えてくれました。
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