しずかな涙の奥で 〜 inside a silent tear 〜

先日の投稿で Blossom Dearie の歌を紹介しました。彼女の声は、甘くて少女のようで、ちょっと癖になってしまいそうな魅力があります。そんな彼女には、ピアニストあるいは作曲家としての作品もあり、リリースされていることを最近になって知りました。

しずかに、淡々として、さして大きな盛り上がりもなくエンディングへと流れていくようなこの曲『Inside a silent tear』。自身が作曲者である Blossom Dearie の愛らしさと、軽やかなボッサのリズムが、もしかしたら歌いようによってはメンヘラ的(!)にもなりかねない詞の世界を、切なく、幻想的にまとめ上げているように感じます。

詞、素敵なんです。素敵なんですけど(私って馬鹿ね…)的な陰キャ・自虐のニュアンスが… ただそういうことって、誰しもあります。ありますし、またそんな弱さがひとつの魅力だったりも… そんなことをあれこれ考えながら、【超•ゆき訳】を付してみました。どうぞ♪

しずかな涙の奥で しずかな夢をみて
こころの癖をたどってみる
すると しずけさがやってきて 夢はふいに消えてしまう
そして気づくの しずかな涙の奥にいることを

ときどき私は笑いすぎる 虚しさを隠すために 
寂しさを紛らすために 笑いたくもないのにね
何も言えなくなって ほんとは言いたくても
頑張ってみるけど くじけてしまうの

いつも探してしまうのよ愛を そうすべきじゃないときに
そもそも何がほんとうなのか 私にはよく分からなくて
あなたまで愚かだったら すべてが曖昧になってしまう
やはり あなたもしずかな夢をみるのね 静かな涙の奥で


そしてこの曲は、大御所 Carmen McRae も歌っており。(ギターは Joe Pass)ごくごくスローなテンポで、ゆったりと、じっくりと。御大の貫禄 …これには唸ります。素晴らしい… こちらも、どうぞ。


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