そんなに詳しくもない音楽のお話(第4回Deep Purple『The Book of Taliesyn』)

前回『Deepest Purple』をH本君から借りて、それをカセットテープへ録音し、愛機のSONY社製ドデカホーンで聴いていた。それまでLINDBERGやB'zぐらいしか音楽を聴いていなかった身としては、イアン・ペイスの軽快なドラムやジョン・ロードのパーカシッブなオルガンは十分にカルチャーショックであった。ちなみに、イアン・ペイスだジョン・ロードだと言ったけれども、この時点で私はまだメンバーの名前を知らない。
いま手元にある音源はどうやらベスト盤ということぐらいはわかっていたので、他にも作品を聴いてみたいと思い近所の蔦屋に向かった。もちろん、レンタル目的である。なにせ原付を買ったばかりの高校生にお金などないのだ。そのようなひもじい状況から「どうせならベスト盤に入っていない曲のアルバムを借りるぜ!」という判断で『The House Of Blue Light』と『The Book Of Taliesyn』を借りた。ほかにも確か何枚かアルバムがあったはずだが、よりジャケットのカッコイイものを選んだのである。『The House Of Blue Light』については別の回で書くので、今回は省く。
さて、上にも書いたがLINDBERGとB'zしか知らない、しかもその2つも大して好きでもないという程度の私には「バンド内でメンバーチェンジがある」という概念は無い。したがって、この『The Book Of Taliesyn』も『Deepst Purple』に載っていたメンバーで演奏されていると思っていた。ただ、作曲クレジットの名前に新しい名前があることぐらいは気づいた。曲調がずいぶんと違うな…と思いつつも、目当てであったドラムとオルガンの演奏が存分に楽しむことができ、これはとても素晴らしい作品に出会うことができたぞ…!と思ったことを覚えている。

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