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~何歩目の道程か~J2 第7節 松本山雅vs大宮アルディージャ レビュー

※深夜3時にエナジードリンク飲みながら書いていたため妙にテンション高い文面になっております。お見苦しいところもあるかとは思いますが、ご容赦くださいm(__)m

スタメン

スタメン

松本は今季フル稼働を続けていた杉本、セルジーニョ、塚川といった主力が帯同せず。代わりに榎本、山本、大野といった若手がメンバーに名を連ねている。
一部報道では、セルジーニョと杉本は別メニューで調整していたとのこともあり、コンディションが整わなかったことが予想される。上記3名は今季の松本にとって欠かせない主力選手であり、次節はホームゲームですぐに松本へ移動することを考慮しても、負傷回避の観点からメンバー外にした可能性もある。

対する大宮はおなじみの3-4-2-1システム。前節からは前線の組み合わせを変えてきた。大宮の試合をフルマッチで追えているわけではないので確かなことは言えないが、奥抜とイッペイがシャドーに並ぶ組み合わせからして、カウンター狙いの匂いはぷんぷんする。

あと、スタメン画像作りながら思ったけど、大宮は名前長い選手多い。笑 選手の名前折り返さないと収まりきらん()


プランを完遂した前半

大宮は試合を通してだったが、特に前半はリスクを負わない攻撃が目立った。3バックは基本的に定位置から動かずにビルドアップを行い、ボランチ以上のポジションに選手も大幅に動き回ることはなし。ボールを奪ったら前線のハスキッチ・奥抜・イッペイに預けて単騎突破を図るという形がほとんどだったので、松本もそれほど守備で苦戦している様子は見受けられなかった。

おそらくこの試合において松本がとったスタンスは、できるだけ0-0の時間を長くして引き分け狙いだけど、あわよくばワンチャンスで決め切って勝ち点3もらうぜ!だったと思う。布監督も試合後のインタビューでも、前半0-0という展開はプラン通りだったと述べている。少し話は逸れてしまうが、前回のアウェイ水戸戦のように今後長距離の移動が入るアウェイゲームについてはメンバーの大幅な入れ替えが予想され、引き分けでもOKの守備から入る試合が増えるのかなーと思っている。

さて、この試合においてもベースはやはり守備から。通常であれば1トップに入る榎本をスイッチ役として、前線から積極的にプレスを掛けていくのが今季の松本。しかし、今日は相手3バックに対してはほとんどプレスを掛けず、プレス開始の基準点は相手ボランチの小野と三門にボールが入ったタイミングだった。

松本の守備ブロック

大宮がボールを持つ場面では、松本の両ウイングバック(隼磨と高木利)が最終ラインまで下がって5バックを形成し、シャドーの鈴木と高木彰がボランチ脇を埋めて、さながら5-4-1のような布陣を敷くことが多かった。ピッチの横幅を5人で埋めてスペースを消すことで大宮のサイド攻撃の威力を半減させていたと思う。複雑なポジションチェンジをせずに、シンプルに攻めてくる大宮に対しては松本も引いてブロックを作って迎え撃とうということだろうか。


超ブラック労働のボランチ

そして、何よりも重視していたのは、ハスキッチ・奥抜・イッペイにボールが渡ったタイミングで素早く囲んでボールを刈り取ること。リスクを負って3列目(ボランチ)から飛び出してきたりしない以上、結局のところ前線の3人に仕事をさせなければ大宮の攻撃は機能しないでしょうと言わんばかりに、素早く2~3人で囲んでたとえファウルになったとしても潰す意識は徹底されていた。肝になっていたのは、やはりボランチ。大宮の前線にボールが入り、対峙する3バックが遅らせている間に藤田もしくは久保田が戻って挟み込むという形が多く見られた。

前節の記事でも書かせていただいたが、今季の松本の守備はボランチを酷使する仕組みになっており、この日も久保田と藤田は超ブラックなタスクを背負わされていた。(後ほど書く失点シーンともつながるところではある)

手前味噌ながら、今季の松本が志向する守備についてはこちらの記事でまとめさせていただいたので、興味があればぜひ。


必然の失点

前半をプラン通りに終え、後半もそれほど守備破綻は見せずにゲームを進めていた松本だが、後半23分に先制点を奪われてしまう。今季6試合消化してわずかに3失点、かつ失点したのはすべてセットプレーからという堅守の大宮相手には痛すぎる失点である。ちなみに松本は今季ここまで7得点しているが、セットプレーからはわずかに1点のみである。

失点の場面を振り返ると、この試合で最も松本が恐れていたパターンでだったことが分かる。起点となってしまったのは、阪野の自陣での不用意なボールロスト。そこから三門へボールが渡り、前を向いた黒川へスイッチとなるパスが入る。この時点で4対3と自陣中央において数的優位ではあるのだが、藤田と久保田は慌てて黒川と奥抜へ寄せていたたために、あっさりと交わされてしまい、事実上センターバック2枚vs大宮の前線3枚のような構図になってしまっていた。

前半までであれば、藤田が黒川のスピードを落とさせて攻撃を遅らせる対応をしている間に背後から鈴木が寄せて挟み込むという形がセオリーだったはず。しかし、それができるのはコンパクトな守備陣形を維持して、味方同士が近いポジションにいるからこそである。この場面のように、ボール奪取後いざ攻撃に転じようと相手ゴールへ方向転換した直後のタイミングでは、守備が整っていないのも致し方ない。いわゆる、奪われ方が悪いというやつである。

失点シーン

後半9分頃に、奥抜に決定的なシュートを許すも圍のファインセーブでしのいだシーンも同様だと思う。その場面では不用意なボールロストではなかったが、藤田が足を滑らせて五分五分のボールを拾いきれなかったところから奥抜に持ち込まれてしまっている。

先に書いたように、今季の松本はボランチに負荷を強いる守備戦術を用いている。今回は自陣でのボールロストというエクスキューズがついてはいたが、今後は疲労からボランチのフォローが間に合わない場面が出てくることも想像に難くない。現状、塚川・藤田・久保田の3人で回しているボランチをどのように運用していくのか、布監督の戦術上の肝となるポジションだけに注目していきたいところだ。


まとめ

正直なところ、悪くはなかったというのが全体的な感想だと思う。主力を休ませながらも、前半はかなり大宮を守備で苦しめていたし、攻撃面でもボールを横に動かしながら相手守備陣を広げて効果的な縦パスを入れていく場面も作れていた。だからこそ勝ち点1でも持ち帰って、チームとして自信にしたかった。

もう終わったことを後悔しても仕方なく、もうすぐ次の試合が待っている。(本当に慌ただしいシーズンである)チームとしての完成度は確実に上がってきているのは間違いない。後はこれ以上負傷者を出さずに、うまく選手をやりくりして勝ち点を拾っていけるかという部分に懸っていると思うので、本当にもう「負傷しましたリリース」だけは勘弁してくれよな!!!!

ではまた!

俺達は常に挑戦者
One Sou1


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