躁の時は無駄な買い物をするという話

　躁転のときは衝動的な無駄な買い物が増える。量産型庶民のくせに家や高級輸入車を衝動買いして払いきれないローンを組んでしまったりする残念なひともいると聞く。
　私も躁転のときは必要な物なんてないのについついアマゾンを見てしまう残念なひとである。欲しいものも無いのになんとかして欲しいものを捻り出そうとしてしまうことがよくある。
　そんな残念な私も街中で見かけたFIAT500というクルマが欲しくてたまらなくなってディーラーを訪れたことがあった。そして営業マンのお姉さんの口車に上手くのせられてしまい購入する意思を伝えたのだが、幸運なことにローンの審査が通らなかった。年収にかなり下駄を履かせたのですが駄目だった。やれやれ。しかしこれローンの審査が通っていたらどうする気だったんだろうか。月収が手取りで7万円弱しかなかったくせによくもまあ250万円もする新車なんか買おうとしたよな。このときの私を「お前マジで馬鹿じゃないの？」と罵倒してやりたい。

　FIAT500は例外として、私の場合はとんでもない衝動買いはそんなに無いように思う。誰が聞いても驚くようなけた外れの衝動買いは多分ない。笑い話にするには中途半端な物ばかりである。ただそれだから良いのであってあまりに豪快過ぎる衝動買いは家庭を壊しかねないので本当に気をつけないといけない。

　そんな私の場合、この3年間の衝動買いアイテムは以下のとおりである。

　2021/04　トレックのクロスバイク　130,000万円
　2022/07　キヤノンEOSR6カメラ＋レンズ　300,000円
　2022/08　李朝の壺（骨董）　30,000万円
　2022/09　〇イ・〇ィトンのバッグ　250,000万円

　2022/09　結婚して夫にクレジットカードを没収される
　
　合計　710,000円也
　
　時期は春と夏が多くて秋冬にはない。双極性障害の多くの場合は気候が良くなるにつれ気持ちが昂ることが増える。なのでこれは納得である。
　ちなみにこのころの私の収入は手取りだと月70,000円程度。貯金はあったが微々たるもの。それなのにこのぐらい余裕で払えるしと思ったのである。実家住まいという甘えがあったのだろうか。

　壺は現金で一括払い。それ以外のお支払いはすべて24回分割払いで毎月の支払いが一番多かった月で29,000円。返済はすべて私が責任をもって支払っている。配偶者殿からの援助は一切なし。

　分割にすれば払えない金額ではないだろうしこの程度の金額ならば余裕じゃんと思われる方もいるだろう。たしかに払えないことはない金額ではあるが特段欲しいわけでも無かったこの金額の物をたいした収入があった訳でも無い私が衝動買いするということ自体が異常。それからこういった買い物以外にも友人と遊びに行ったり食事に行くたびに私が奢るという意味不明の行動もある。それでも私の友人達はなかなか奢らせてはくれないけどやたらと奢りたがるのも直さなければいけないなとつくづく思う。

　そしてカメラやクロスバイクを使っているのか使っていないのかどうかと問われると、使っていません。ごめんなさい。ただ配偶者殿が使っています。だから一応は無駄にはなっていないと思う。

　
　そしてここからが本番。一番意味不明な買い物がこいつらだ。じゃじゃん！

　これは全部フィルムカメラなんである。2021年の春から夏にかけての三か月ほどの間で買い集めたものである。そして実はここに写っている倍の数を所有していたりする。ただNIKONなどの高級機はひとつもない。
　写真を撮るにあたって棚に乗せきれなかったのでとりあえずこれだけに絞った。ここに写したカメラは全て動作品でヤフオクやメルカリで購入したもの。でもどれもジャンク品とうたわれていたものばかりなのでお値段は安いもので千円ぐらいで高いもので三千円ぐらい。
　なんていうか狂ったように買いまくった。パソコンの前にじっと座ってヤフオクやメルカリに張り付いていた。お値段はともかくとして何でこんなに買い集めたのかがよく分からないというか謎。あ！安い！買わないと！みたいなのはあったかもしれない。それにしても私はカメラコレクターでは無いし収集癖もないんですけど、こんなことになってしまった。

　今回書いたもの以外にも衝動的にお金を使ってしまったことは多々ある。買い物以外で言うとダンナと結婚する前のこと、夜中にひとりで飲んでいたら無性に帰省中だったダンナに会いたくなってしまいダンナの実家までタクシーで行った。たぶん安っすいドラマのヒロインを気取っていたのではなかろうか。そのときのタクシー料金深夜加算で3万円也。
　その他にもいろいろありますが、買った時のエピソードも交えていずれお話しさせていただければと思います。