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英語を使って何をする?ホイットニー・ヒューストンの映画を見て思い出したこと…

映画「ホイットニー・ヒューストン:I wanna dance with somebody」を見てきました!数年前、仕事でホイットニーの名曲とファッションに関する翻訳をしたのですが、その時に改めて、彼女の偉大さを実感したんですよね。

そして、今年の夏、デイヴィッド・フォスターのライブに行った時、"I Have Nothing"を生で聞き、ホイットニーを思わずにはいられませんでした…。

そんなこともあり、とても楽しみに初日に行ってきました!

作風は、王道の伝記映画。主演のナオミ・アッキーは、顔はホイットニーにあまり似ていないんですが、話し方や仕草がそっくり。アリスタレコードの社長で伝説的な音楽プロデューサーのクライブ・デイヴィスを演じたのは名優スタンリー・トゥッティ。初めて登場するシーンでは思わず笑ってしまったくらい特徴をつかんでました。

そうそう、この映画の中では「ホイットニーの親戚」としてちらっと名前が挙がるくらいのディオンヌ・ワーウィック。私の友人のお父様がグラミー賞を受賞したソングライターで、ディオンヌやホイットニーの作品で使われた曲も作っているんです。

友人自身もミュージシャンで、私は彼のファンになったことから親しくなりました。初めてLAで会った時、お父様の話を色々聞きました。ホテルの部屋に戻ってから、Wikipediaで(笑)お父様の作った曲のリストを見て叫びそうに…。私が10代の頃から聞いていた、ソウルやR&Bの名曲、名だたるシンガーたちがオリジナルで歌ったりカバーしている曲ばかり!

残念ながら、お父様はもう他界されていて、会ったことはないのですけど、友人が"If my dad was alive he would have loved meeting you."父が生きていたら、ゆきのに会いたがったと思うよ。と言ってくれてじーんとしてしまった。

その後、LAに行くたびに彼と会っています。一度、自宅に泊めていただいた時、友人が、自分の曲はもちろんお父様の曲も弾き語りしてくださって…もう感激でした!私のためだけのコンサートです。なんて贅沢な…。

ホイットニーの映画の帰りは、思わず、彼のお父さんのアルバムを聞いてしまいました。

それでふと思ったのだけど、

・英語が話せる
・英語でコミュニケーションがとれる
というのは、本当に世界を広げてくれるな、って。

私は、英検合格!とかTOEICでハイスコア!とかあまり興味がなくて、英語を使って何をするかが重要なんですよね。(資格やハイスコアは、目標にするというより、「英語を毎日使っていたら、自然に満点取れていた」みたいな感じ…)

LAの友人やお父様のことを思い出しながら、そんなことを考えていました。

それで思い出したのが、10代の頃、語学雑誌で読んだ日本人女性の話。

彼女はアメリカの人気ミュージシャンの大ファンで、ファンレターを出したり、アメリカまでコンサートを見に行く内に「日本からの熱心なファン」と認識され、ミュージシャン本人ともご対面。アメリカに行く度にバックステージパスをもらって、今では家族ぐるみのお付き合い!と、写真入りで紹介されていたんですね。

わぁ、すごいな!こんなことってあるんだ!いいなぁ♡ステキ!

私はただただ感動。

その記事は切り抜いて、長い間、大事に保存していました。

あの記事を読んでから何十年、考えてみたら、私にも同じようなことが何度も起こっているんですよね。

10年くらい前かな。学生時代からよく聞いていたアメリカ人ミュージシャンの来日コンサートに初めて行ったところ、なんとバンドのメンバーに声をかけられ、それ以来、来日する度に招待していただいてます。

数年前、大病をして寝たきりだった時も、ライブに行けない私のために自宅近くまで「新作アルバムを届けに行く」と言ってくれたり…(涙)結局、その時のツアーはコロナでキャンセルになってしまったのですけど。気持ちがとても嬉しかった。

他にも、長年大ファンだったUKバンドをイギリスまで見に行ったら…ステージ上で私の名前を呼んでくれた上に、ライブ後のファンサービスでは真っ先に私の所に来てくれたり。

もうひとつ、大好きな別のUKバンドでも同じようなことがありました!公演終了後には、コンサートで演奏に使ったものやセットリストにサインをしてプレゼントしてくれたり…。

中学生の頃、インターネットもない時代、彼らのCDを聞きながらINROCK(洋楽専門雑誌)のインタビュー記事を読んで、

いつか生でライブを見れたらいいなぁ…でも、イギリスって遠いなぁ…

なんて、いつも思っていて。

日本から遠く離れた所にいる、全く手の届かない存在に感じていたのですよね。それが、大人になって、コンサートを見ることができただけでなく、彼らとおしゃべりしたり、ハグしたり、写真を撮ったり…。あの頃の自分は想像もつかないようなことが叶っていた!

彼らの歌を毎日聞いて、歌詞カードを見ながら、知らない単語を調べたり。そんなことを続ける内に英語力もついてきて。

カタコト英語でも、笑顔と度胸があれば何とかなる!

と主張する人もいるけれど、それだと、最低限のコミュニケーションにしかならないかなぁと私は思います。

やはり、相手の言葉を理解でき、自分の思いを伝えられる語学力や、自分の「思い入れ」を一方的に押し付けるのではなく、相手をリスペクトして、同じ人間として対等に接するコミュニケーション力が必要かなと思います。

きっと、あの雑誌で読んだ彼女もそういったものがあったから大好きなミュージシャンに良くしてもらえたのではないかな。

ステキだな!いいな」と憧れることって、いつか叶うものだな。今回の記事に書いたこと以外にも、こういった出会いや交流が数えきれないほどありました!

「やっぱり英語は私の世界を広げてくれる」と思ったできごとでした。


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