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心臓病患者が実体験を小説にしようとして諦めた話。

 こんにちは、雪乃です。

 すっごい唐突なんですが、ワタクシには実は無脾症候群という持病がありまして。
 読んで字のごとく「脾」臓が「無」い病気で、国の指定難病にもなっていて、一応障害者手帳も持っています。

 脾臓がないだけなら別にいいんですよ。で、なんでタイトルで「心臓病患者が~」とか書いたのかと言うと、無脾症候群、カテゴリー的には心臓病に入るからでして。てか無脾症候群、一発変換で出てこないのめんどいな。

 昔読んだ本の受け売りなんですが、人間の内臓を作るためには右用の設計図と左用の設計図があるみたいです。で、なぜか左右両方とも右だけの設計図で作られてしまった場合、脾臓のない人が生まれます。
 心臓って、本来は左右の心房と心室、合計4つの部屋からできてるじゃないですか。ただ私の場合は右側の設計図で内臓が作られているので、心臓が半分しかない状態です。どう見ても単心房単心室です。本当にありがとうございました。
 先天性心疾患って、心臓の特徴一つ一つに病名が付くので、私の病名も前ちゃんと数えたら10以上ありました。全然覚えてないけど。問診票だとめんどいので無脾症候群しか書かないけど。

 一応5歳のときまでに手術はあらかた終わって、今は体力はなかったり疲れやすかったりはしますが普通に生活できています。薬は飲んでいますし、3か月に一回の通院は欠かせませんが、まあどうにかやってます。

 前置きが長くなりました。タイトルに戻ります。

 私がなぜ自分の先天性心疾患の患者としての実体験を小説にしたかったか。それは、「難病主人公ものへのアンチテーゼ」を書きたかったからです。

 創作において、心臓病は往々にして「20歳になれずに死んでしまう悲劇的な病気」のように描かれているイメージがありました(もちろんすべての作品がそうではないことは承知しています。あくまで私のイメージです)。あと、胸を押さえて倒れる……みたいなシーンも、私の症例に限った話で言えば経験はありません。

 心臓病が、悲劇を演出するための小道具として消費されているイメージを変えたくて、私は、「当事者による難病ヒロインもの」を書こうとしました。しかし、結局、書くことはできませんでした。登場人物も決まり、ストーリーも決まり。あとは本文を書くだけという局面になって、ふと思ったことがあったのです。
「これ、面白いか……?」
単純に私のスキルが足りませんでした。そして、難病を主題として扱い、なおかつストーリーを盛り上げようとすると、ある程度は誇張も必要なのでは?と考え始めました。しかし病状を誇張してしまっては、本来の目的を果たすことができません。結局、小説にするのは諦めました。

 そこで、「やっぱり普通に、エッセイやコラムの形で書いた方が良いのでは」と思ってたどり着いたのがnoteです。半年ほど前まで使っていたアカウントを消してしまい、それに付随して持病について解説した記事も消してしまったのですが、せっかくまたnoteに戻ってきたことですし、こうして発信していこうと思います。

 noteを再開したとき、このテーマを取り扱うかどうか悩みました。新しいアカウントは、純粋に趣味について語る場所にしようと思っていたからです。それでも書くことにしたのは、オタクであることも持病があることも含めて、私の「持ちネタ」だと思ったからです。

 そんなわけで、今後は持病のことについてもマイペースに書いていきたいと思います。もちろん今まで通り日記や小説、アニメや漫画の感想記事は描いていきます。ネタが一つ増えただけです。これまでのように、これからもしっかりオタクしますし、定期的にニチアサとカバディのことで騒ぐ予定なので、よろしくお願いします。

 最近はかなり発達障害が注目される機会が多くなってきたような気がしますが、私のような心臓病を含めた内部障害は、まだまだ知られていないと感じています。私の文章力でどこまでできるかはわかりませんが、少しでも先天性心疾患について知っていただけましたら幸いです。

 ちなみにトップ画像は、小説のヒロインとして考えていたキャラクターです。結局世に出せないままお蔵入りしてしまったので、この機会に出てきてもらいました。アイビスペイントで書いたあと、スマホの色調(?)を変える機能で加工したらこうなりました。

 細かいことは後で書く記事に譲ることにして、今日はこの辺で終わろうと思います。お読みいただきありがとうございました。