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どっしりと構えたかっこよすぎる男であり一度目にすると気になる美しい女でもある日本で一番有名なあの人

冬晴れの日の東京のいたるところから遠くにその美しい姿をちらり、高層ビルの間からも悠然とその姿を見せる。東京に住んでいたときは毎日とはいかないまでも、気まぐれにお姿を見せてくれた。

それが大阪へ引っ越ししてからというもの、とんと見られなくなった。

大腸がん検診のときに前日から絶食を言い渡されると、普段はそんなに食べたいと思っていないものでも急激に何でもかんでも食べたくなったり、そこまで行きたいと思っていたコンサートでもなかったのに、チケットが取れないとなると何がなんでも行きたくなったりするように、姿が全く見られないとなると、そのお姿が見えている時は根性の別れでもあるかのように目に入っているうちはず~っと見続けてしまうようになった。

とはいえ、お姿がばっちり見える静岡や山梨にいく用事はほぼなく、関西からそのお姿を見に行くとなるとかなりの長距離ドライブになり、ハードルが高い。

どっしりと優美なさまでそびえる神々しいお姿を目にするとなんだか安心するし、ちらっとそのお姿が目にとまると気になって気になってしょうがない、魔性の男でもあり、女。

たまにはそんなかっこいい男にもたれかかって甘えたいな~と東京行きの新幹線に乗っていたとある冬の晴れ間。いつもは大体、爆睡体制の時間帯にも関わらず、その日はかなり気合が入っていたものだから、資料を必死に読み、あ~疲れたとちらっと車窓に目を向けたその瞬間、

あの麗しきお姿が目に飛び込んできた!!!

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な、なんと!!どおいうこと?!

憧れの芸能人が目の前を通過したくらいの驚きで、窓にへばりついて雄姿を眺めていること数秒後にトンネルイン。

心の準備ができていなかったというのもあるが、急に現れて急にいなくなっちゃうもんだから喪失感が半端ない。

いや、待てよ。ということは帰りも暗くなければみられるはず・・・

と自分の席番号を確認。15番E席。であれば帰りはA席側だな!と自分の思い付きにニヤリとし、帰りの新幹線に乗り込み、新横浜を通過したくらいから、そわそわしだし、そろそろ見えるんじゃ?と車窓に目を向ける。

で気づいてしまった。。。
席を間違えてしまったことを。

新幹線は東京駅で乗客を降ろした後、清掃に入る。
その際、華麗に席をターンしながら枕カバーを取り換える清掃員。
そう、往復ともにE席に座らないとお姿を拝見できないのだ。

その日は仕方がないので、車両連結部にあるドアのところで見ることにした。東京は晴れていたものの次第に雲が広がり、裾野しか見えない。
女心と秋の空ってやつですな。

その後、出張となると必ずE席を予約し、天気予報をチェック。
春はかすんでいたり。梅雨ときは全く見えなかったりと気まぐれんな彼に翻弄される。

快晴だとしても、彼をばっちりみられるのはほんの数秒。
お姿が見える区間の徐行サービス、たとえば、のぞみプラスみたいなのを数時間に1本作ってくれたら観光客も喜ぶだろうに。
出張が多いビジネスマンだって富士山をゆっくり見たいという人もいるはず。

ちなみに新大阪から東京方面のほうがより近く、長くみられる。
詳しくはこちら↓

新幹線から「富士山」みたい!座席・時間・撮影ポイント徹底解説!


もうちょっと長く美しいお姿を見られないもんだろうか。と思っていたとあるまた冬晴れの日。

東京出張が連続し、気分転換に飛行機で行くことにした。

ビジネス出張する大人な女風に、機内誌をめくり、コーヒー片手にふっと窓の外をみると、あの、美しい稜線は私の彼氏ではないか!!!!

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大人の女になることは忘れ、初めて飛行機にのった小学生のように窓にへばりつき、徐々に近づく彼をドキドキしながら眺める。

一瞬見たら忘れられない、目が離せない、気になり続けるまさに魔性の女、いや男。そして、後を追い続けずにはいられない私はストーカー。

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真横を通過するも、少し遠い。
もうちょっと近くを飛行してくれんもんだろうか?

「機長の●●です。狭い機内ではありますが快適なフライトをお楽しみください」

とアナウンス。狭いのはいいの!快適なフライトを楽しむためにもっと近寄って!!!

それでも、こんなにゆっくりとじっくりと眺められる飛行機って素晴らしい!

駿河湾を通過し、伊豆を通過するころは富士山がやや遠くに。

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右側のほうが雪が多く残っていて、ウェディングドレスについている長いベールのようになってきた。

もうそろそろお別れか、またいつの日か~とお別れの瞬間まで彼とともにいるわと窓にへばりついていたら、なんと羽田空港着陸直前まで遠くに見えていた。

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恐るべし、空旅。

冬で空気が澄んで遠くまで見渡せたというのもあれど、20分はゆうに一緒にいられた。彼を眺めるために飛行機に乗るという贅沢な旅もありだな~とにんまり。

乗り物に乗るとすぐに寝てしまう素晴らしい睡眠力を持つ私だが、彼がいるときはお目目ぱっちり。あっという間のフライトであった。

ちなみに、大阪から羽田行きの座席は32A。

飛行機は当たり前だが座席を回転させないので、羽田から大阪は31Eを予約。

飛行機の場合は羽田から大阪のほうが彼に近寄ってくれたため、ズームなしで御覧の美しい雄姿の彼。

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季節、天候状況によりフライトルートが変更する可能性もあるため、ご参考までにどうぞ。

1月号の「翼の王国」で、富士山のふもとに暮らす人の間では
「あの角度がいい」
「この季節がいい」
などマイ富士山があると書かれていた。

そういえば10年以上前。
夕方のフライトで、あたり一面オレンジ色に染まり、彼はピンク色に変化し、幻想的な風景を目の当たりにしたことがあった。

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このときの写真をたま~に見てしまうということは、マイ富士山は、青く輝く悠然としたかっこいい彼ではなく、ちょっぴり照れて頬、いや頭をピンクの染めたかわいい彼だったことに気づいたのだった。

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