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20年ぶりの峠の釜めしのご飯

タダほど高いものはないというが、それを痛感したのが学生時代の添乗員のバイト。

タダであちこち旅行にいけて、ご飯も食べられて、しかも1年度には海外添乗まで!これはすごいとばかりに応募したら、とくに大した面接もなくあっけなく合格。

あまりのあっけなさに一抹の不安を覚えながら研修にいくと、数か月は慣れるために日帰りバス旅行だという。

それでも、バスに乗ってれば、ぶどうのお土産もらえたり、ほうとう食べられたりするんでしょ~なんてのんきに構えていたのが間違い。

前日はお客様に電話、翌朝は早起きしてバス乗り場へ、バスに乗ったら行く先々で到着予定時間の電話、帰りは寅さんのビデオをみて帰る。最悪なのは土日で渋滞に巻き込まれた日には夜中に到着なんてことになり、わたしが悪いわけじゃないのにお客さんに怒鳴られる始末。

美味しいご飯が食べられるなんてのも最初の数回のみ。同じバスツアーに何回も乗せられるため、いい加減食べ飽きるのだ。

その筆頭が長野が誇る「峠の釜めし」。

初めて食べたときは、うんま!と感激し、さらに釜ももらえるとあってラッキー!と家に持って帰っていたが、長野方面のツアーにのると毎回峠の釜めしでいい加減あきるし、釜も家にたまるばかり。しかも、ラッキーと思っていた釜は一度も使われることなく、引っ越し時に土に帰った。

大体、こういうのって使わないものなのだ。

峠の釜めしを食べすぎたせいで、プライベートで長野にいっても、絶対に手を出さなかった釜めし。

もう二度と食べることはないであろうと思っていたのだが軽井沢駅で支店を発見。

久しぶりだな~と眺めて発見した「峠の釜めしおにぎり」

しかも数量限定。

食べたことあるのに、「限定」にめっぽう弱い日本人。

新幹線のお供に久しぶりに食べますかと購入。

おなじみの味でしょと思うも、20年前に食べた味なんて覚えてない。


あけてみると、鶏肉とゴボウ煮たっぷり。一口食べると、醤油と昆布だしの味がシミシミでむちゃくちゃうまい!

峠の釜めしってこんなにうまかったけ?と一気食いした。

腹八分目とはよくいうが、もう少し食べたいなと思うところでとめておくのが次につながる。

何事も食べすぎはよくないなと峠の釜めしを食べながら思う。

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