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爆睡しても安全なスワンナプーム空港

2005年前後だと思うが、バンコクにいる友人に会い、国境を越えてカンボジアのアンコールワットにいく目的で、タイに行った。当時は旧国際空港のドンムアン空港。成田からタイ航空に乗り、真夜中にバンコクに到着。

ホテルの予約はせずに行き当たりばったりで宿を探すバックパッカー。当然、予約はしておらず、お金ももったいないしと、朝まで空港で待機することにした。

空港内は薄暗く、イスが足りなくて床で寝ている人も多い中、ようやっと2席確保。バックパックを盗まれないように足でブロックし、小リュックは胸に抱えて、盗難防止策をとる。当時はスマホもPCもないし、獲られる心配があるのは現金とパスポート。これらは洋服の中にインできる小さいたすき掛けバックにいれ、さらにおパンツの中に厳重にしまってあるから、手を突っ込まれない限り盗難の心配はない。

ということで、うつらうつらしながら、寝ちゃいかん寝ちゃいかん・・・とどこでも寝られちゃう人はそのまま爆睡。

なんだか肌寒くなってきたなと、バックパックにひっかけていたジャンバーを着ようと手を伸ばしたものの、時すでに遅し。ジャンバーはなくなっていた。

一気に目が覚め、ほかにも何かなくなっているものないかチェックをしたが、ジャンバーだけなくなっていた。お金とパスポートが無事でよかったと安堵した記憶がある。

あれから20年。現在、国際線のメイン空港となっているスワンナプーム空港は有名な建築家がデザインしたスタイリッシュな空港に生まれ変わり、あの薄暗さはどこへやらのきらびやかさ。

ローソンやセブンイレブンといった馴染みのコンビニも24時間営業で腹をすかせることもない。なんだったらパンやおにぎりが日本語で「ここは日本ですか?」と勘違いするほど。


両替しなくてもクレジットカードで飲み食いできるし便利になったものだ。

1~4階まで至る所にイスが設置され、座る場所にも困らない・・・と書きたかったが、深夜早朝便もバンバン発着する空港なため、ゆっくり一人で座れるイスがなかなか見当たらない。特に出発階はてんやわんや。

とはいえ、ウロウロしているとそれなりに見つかるもので、旅立ちそうな人にロックオンし、座席ゲット。

今回も真夜中到着の便。ブータンのパロ国際空港行きは朝6時。ご老体には手厳しいかなと思ったものの、こんなバックパッカースタイルもあと何年できるかわからんしと、6時間空港で過ごすことにした。お土産をわんさかいれた巨大なスーツケース(中身はこちらにて)を横に置き、リュックをひざにのせ、本を読みながら・・・やっぱり寝てしまった。

年とってもどこでも寝られる自分に驚くが、もっと驚いたのが起きたときリュックが床におち、サイドポケットにいれていた小銭入れも足元に落ち、さらにスマホも横のイスにポイっとされていたにも関わらず無事だったこと。

いや~時がたつと変わるもんですな。
それとももう日本人がターゲットにならないのだろうか。あの頃のお金ありそうな日本人像はもうないのか。
いやいや、今回はさほど汚い恰好もしておらぬ。

あちこち散らばったものをかき集め、スマホの電源確保のために移動。
今や電源はどの空港にいってもある。ただ、電源スポット近くのイスは争奪戦だ。

仕方ないから、イスがないスタンディング電源スポットに行こうとちょっとした広場に行くと、なんと勝手にイスを移動してくつろいでいる二人組発見。

つわものじゃ。さすがにこのお二人のお仲間にはなれない。

搭乗口付近にあるだろうと、電源確保はあきらめ大好物の出発案内を眺める。


これだけの規模の空港になると分刻み。世界中のありとあらゆる場所のネーミングをみて、ここはどこだ~、あ~懐かしいなんて眺めるのが楽しい。

真夜中から早朝まで24時間眠らない空港。そして、どこにいっても明るくて清潔になったタイの空港。もしかしたら関空のほうが薄暗くて危ないんじゃないかと思うほどだ。

早朝6時出発でチェックインは何時からなんだろうと3時ころにうろついたらすでにチェックイン開始。24時間空港は働く人も24時間。ご苦労様である。

次回はロイヤルブータン航空カウンターでの出来事編。お楽しみに。

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ゆきんこ
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