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新学期の朝のできごと

新学期初日、帰宅した子どもたちに「今日は学校どうだった?」と聞くと、
小学5年生の長女が話し始めました。

「今日ね、朝学校に行ったら、校門の真ん中で泣いている1年生の女の子がいたの。どうしたの?って聞いたら、泣いたままで。『ママと別れて寂しいの?』って聞いたら、小さく『うん』って頷いたんだ。それで、『今日は11:15で学校が終わるから、すぐママに会えるよ』って言ったら、その子、涙を拭いて顔をあげたんだ。」

そこまで聞いて、私はもう目頭が熱くなり、涙が溢れそうでしたが、ぐっと堪えて
「そうだったんだ。その女の子はどうしたの?」と続けて聞きました。

「私が、『1年生の下駄箱まで一緒に行こうか?』って聞いたら、何も言わなかったんだけど、『じゃあ、下駄箱近くの花壇のところまで一緒に行こうか』って言ったら、『うん』って頷いてくれたの。それで花壇のところで別れて、私は靴を履き替えた後に、その子のことを見てたんだ。そしたら、まだ花壇の前で止まっていたけど、ちゃんと涙を拭いて下駄箱に向かって行ったの。
私は1年生の頃、泣いて行けなかったのに。すごいよね。まだママといたいはずなのに。この子、強いなって思ったよ。」

「学校が嫌なんじゃなくて、ママと一緒にいたいんだよね。その気持ち、よく分かるもん。まあ、私はもう今は泣かないけどさ!」

長女の話を聞いているうちに、私は胸がいっぱいになりました。

いつの間に、こんなに成長したんだろう。
子育ての期間はあっという間と言うけれど、渦中にいると目の前のことで精一杯になってしまいます。
でも、こうして今一緒にいられる時間を大切にしようと改めて思いました。

みんなみんな、本当によく頑張ってるね!
そう思いながら、ぎゅっと娘を抱きしめました。


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