ユキナ

📍日本の僻地。移動が好きで3ヶ月に1回バックパッカーで海外へ旅する。たのまれごとでなん…

ユキナ

📍日本の僻地。移動が好きで3ヶ月に1回バックパッカーで海外へ旅する。たのまれごとでなんとか生きている射手座 。

マガジン

  • ひとり旅のススメ

    フリーター、海外旅行、ひとり旅が大好きな27歳、等身大の旅のあれこれを包み隠さずお届けするマガジンです。

  • #000

    特に名前はありませんが、短い物語を書いています。

  • Australia Diary

    クラウドファンディングで資金を集め、オーストラリアで1ヶ月の暮らしを体験。その記録、体験談。今、このタイミングで海外に行けてよかったと感じている、みなさんありがとう!私の喜び、幸せ、悲しみ、不安、全部が詰まったマガジンです。

  • 遊びに来た言葉達

    ぼーっとしていると、どこからともなくやってくる言葉。ひらめき。愛おしい言葉たちからのメッセージを受け取ってみた。

  • 島暮らしdiary

    島で暮らしたかけがえのない日常を、感じたことを書き綴ります。

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あえて正社員にならない生き方をしてみて

正社員という括りが私を苦しめていた (私の場合なので必ずしも皆に当てはまるわけではない) たくさんの人が住んでいるこの地球。食の好みが人それぞれ違うように、生き方もさまざまだ。 日本から海外へ行く自由、結婚する自由、仕事を選ぶ自由、性別の自由、そして生きる自由。どんな職業につくかも人それぞれで、私たちは自分で”選んで”いる。 その中で私は今、あえて正社員にならない生き方を選択している。 今のわたしがいるのは、「安定」と「不安定」を天秤にかけて、「不安定」を選んだ結果だ

    • 冒険はいつだってノックをしない 第15話

      第14話 / 第1話  第15話 帰路は始まり  土の惑星へ到着すると、大工の老人や、使用人、奥の扉からは王様が出迎えている。笑顔でこちらを見る彼ら。だがヤクモが抱える人の姿を見た時、彼らは悲しみの表情に変わった。 「イグニス……」  目を赤くする王様。  多くの人が泣いていた。グッと堪えるヤクモ、すると空気を読んでか読まないか、大工の老人が「ヤクモ、お前の旅の話を聞かせてくれんかのぉ……」と話しかけてきた。 「俺たちは生命の樹に行く」そう話すヤクモの左目は、うっすらと青

      • 冒険はいつだってノックをしない 第14話

        第13話 / 第1話  第14話 兄弟の再会と未来  術者の惑星に到着した一行。宇宙船用の駐車場に停船すると、すぐに管理者が船体をノックしてきた。呼び出しに応じるイアン。どうやら許可証が必要なだけだったようで、確認を促された。身分証のチェックが終わると正式に惑星に入ることができるのだ。ここはハルの故郷。念の為ハルはいないということにして、船にはヤクモ、イアンとボンドしか乗っていないと言うことにして、申請を通した。 「術者の惑星はチェックが厳しいな」と話すボンドはなぜか冷や

        • 冒険はいつだってノックをしない 第13話

          第12話 / 第1話 第6章 火の惑星   第13話 熱き心が生まれる時  火の惑星に着陸した一行。船から降りると、刺すような熱風にハルは冷や汗をかいた。火の惑星という名前の通り、遠くには大きな山から噴煙が出ており火山地帯なのだと感じたハル。「こんな場所が宇宙にあったのね」と感心している一方で、これから始まる戦いへの不安がハルの頭をよぎる。 「なんだこの足跡は」地面についた足跡を眺めるヤクモ。 「先に誰かが来ているようですねぇ」しゃがみこみ、足跡をじっと見つめるイアン。

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          冒険はいつだってノックをしない 第12話

          第11話 / 第1話 第5章 土の惑星  第12話 真実を知るもの  どこかどう見ても壊れているオンボロ船は、真っ黒の煙を上げて、土の惑星に到着した。宇宙の塵になってしまう前に目的地へ到着できてよかったと胸を撫で下ろすハル。宇宙船は普通、離着陸専用の場所に着地しないといけない。しかし、彼らはあろうことか土の宮殿の正門前に着地してしまったのだ。操縦するヤクモを見ていたイアンは「やってしまった……」と申し訳なさそうに窓の外を見た。慌てる住人、家から出てくるものもいた。  いき

          冒険はいつだってノックをしない 第12話

          冒険はいつだってノックをしない 第11話

          第10話 / 第1話 第4章 宇宙のスタンド    第11話 新たな役目  夏の惑星の近くを進むことしばらく。彼らは暑さで疲弊し切っていた。ハルは、水の国でもらった氷を使って、かき氷をひたすら作り彼らに振るまった。氷もそこを突き、水の惑星でもらってきた食料もなくなりそうになっていた。  暑さの中甲板に出て航路を確かめる一行。暑さのあまりボンドがこう話した。 「船長、このままじゃオイラたち死んでしまうぞ」 「そうよ、流石に水補充したほうがいいんじゃない?」  仲間がそう言う

          冒険はいつだってノックをしない 第11話

          山羊座満月の夜にめも

          新しいバイトもスタートし、覚えること盛り沢山で久しぶりにnewな風を感じている。そしてnewに相まってか、さらに今、私はオーストラリア人の仕事を手伝っている。it系というか?web制作のヘルプだ。 newがさらにnew newになっている。 全く正反対に見える2つの仕事だが、ある意味ではどちらも同じように思える。 旅をしながら暮らすと言うことには、場所を問う仕事、場所を問わない仕事、どちらも不可欠なことなのだ。 しかし分かっていても難しいもの。 私は見ただけでは覚えら

          山羊座満月の夜にめも

          冒険はいつだってノックをしない 第10話

          第9話 / 第1話 第10話 夢のような現実 「ようこそはるばるお越しくださいました」  そう言って船から降り立つ一行を出迎えた男は、イアンの友人カイト。深めの麦わら帽子を被り人懐っこい笑顔を見せ、「皆さん初めまして、カイトと申します」と続けた。 「可愛い帽子だな」と、飛びつくボンド。 「おい、その辺にしとけ。今回は遊びじゃないんだから」そう言うとヤクモはだるそうに頭を描き、どこかへ行ってしまった。  初対面なのに何をしているのだとポカンとするハル。「ハルさん、あれはいつ

          冒険はいつだってノックをしない 第10話

          冒険はいつだってノックをしない 第9話

          第8話 / 第1話  第3章 水の惑星  第9話 宇宙に輝く水  木の惑星の砂漠地帯を歩いて船に戻ってきた途端、みんなのお腹が鳴るもんだから、ハルは食事の準備をしていた。 「ご飯か、ガッツリ食べれるものがいいよね」  キッチンの小さな冷凍庫に鳥が一匹入っているのを見つけた彼女は、参鶏湯風の鍋にしようかと思った。野菜の痛んでいる部分を取り除き、綺麗にカットし鍋に入れる。グツグツ煮込み出した時にはとてもいい匂いが立ち込める。  この船の調理は今までボンドが担当していた。ヤク

          冒険はいつだってノックをしない 第9話

          冒険はいつだってノックをしない 第8話

          第7話 / 第1話 第8話 宇宙の樹 「さあ、着きましたよ」  オンボロ船は、ボフっと音をたて、だだっ広い砂漠の上に着地した。  着陸の際に生じた砂埃が落ち着いたところで、ハルは窓から外を見る。「木の惑星……イアンさんが言っていた通り緑がないわ」と、木の惑星の殺風景さに驚いていた。砂漠化してしまった大地には緑こそないが、まるでお化けのような形の木や、へんな形の角を持った動物、強靭な皮を持った虫なんかもいる。砂漠だから住み着く動物もいるのかもしれないが、砂漠に適応した動植物

          冒険はいつだってノックをしない 第8話

          冒険はいつだってノックをしない 第7話

          第6話 / 第1話 2章 宇宙の姿  第7話 旅の合図  ハルは時計を見てもう朝かと思った。時計の針は八時を回っているのに、宇宙は真っ暗。部屋の住人たちは皆ベッドには居ない。ハルは遠くでキラキラ光る星を眺め、廊下へと出た。昨日の戦闘の面影は全くない美しい廊下。小窓からは 大きな惑星に朝日が当たって明るくなっている様子が見える。宇宙は暗い。暗いからこそ小さな灯りが暖かく見えるのだ。 「流石にもっと明るいと思っていたけれど……割と暗いのね」  コントロールルームでは操縦席に

          冒険はいつだってノックをしない 第7話

          住まいの雰囲気は家主そのもの

          家を出て、家に帰るこのサイクルは、コロナ禍で大きく変化した。家に帰らなくてもそもそも家で仕事をしているから家に帰る必要が無くなったり、移動しながら仕事と生活をするから、帰る家はそこらじゅうにあったりもする。「帰る家」は人によって様々だ。 実際のところわたしは、実家に住んでいて、実家を拠点に仕事へいき、旅行に行き、海外に遊びに行っている。 ゲストハウスや、Airbnbで見つけた家に1、2週間滞在するのはよくある話。 現在わたしは家を探していて、インテリアを考える上で参考

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          旅するように生活してみたい妄想の第一歩

          わたしはなぜこんなにも足踏みをしているのだろうか。 そう感じたのは、新しい部屋を契約しようと考えていたときのこと。とてつもなく大きな不安がわたしを襲ってきて、「やっぱり契約するのやめようかな、どうしようかなと迷っている」と思ってしまったのだ。 たぶん不安な気持ちの理由はいくつかある。一番はお金の心配、空き巣に入られる心配、家から出ることに対する心配 etc. わたしは旅をしてお金を消費するのは抵抗なくできるくせに、自分の生活に対してお金を使うことは超抵抗がある。 旅で

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          冒険はいつだってノックをしない 第6話

          第5話 / 第1話 第6話 朧げな夢 ーーーーハルは夢を見ていた。それはまるでイアンから借りた本がハルに話しかけているかのような夢だった。  お主は知っておるじゃろうか……土の惑星、宇宙で起こった最初の爆発でできた惑星を。  全ての土の元になったと言われた大地の歴史を。  彼らの過ちを。  そのエネルギーの偉大さは土の惑星に降り立った瞬間から感じるじゃろう。  土は火を作り出す。  火は水を温かさで溢れさせ、  水は木を柔らかな力で満たす。  木は、山は大きな宇宙その

          冒険はいつだってノックをしない 第6話

          冒険はいつだってノックをしない 第5話

          第4話 第5話 暗い宇宙の中の光とは  ハルがヤクモが寝込んでいる部屋の扉を勢いよく開ける。  ーーーーーーーーバッ 「ひっ」  か弱い声を出すハル。短剣は真っ直ぐ彼女めがけて飛んできて、後ろの壁へ刺さった。 「なんだ、お前か。ノックくらいして入ってくれ」  呆れたような声を上げ、ハルめがけて歩いてくるヤクモは、手を伸ばして壁から短剣を抜きさすと、彼女にこう言った。 「自分は手術しかできないとか、役に立たないとでも思っているんだろう? お前は一体何に怯えているんだ」

          冒険はいつだってノックをしない 第5話

          冒険はいつだってノックをしない 第4話

          第3話 / 第5話 第4話 それぞれの思惑  ーーーー図星だった。私は自分の人生について、深く考えたことはなかったし、私は両親の言うことを忠実にこなす、世間一般的に出来すぎた娘だった。自分でも思う。術者になれと言われた時には超名門校に必死に勉強して入学し、地球に行けと言われた時も両親に文句一つ言わなかった。両親が勝手に決めた相手とお見合いをし、両親が好きそうな娘であるようこれまで努力してきた。お見合いは相手の方から断られてしまったが。  そして、私は逃げたい。家族、宇宙

          冒険はいつだってノックをしない 第4話