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モテるより愛されるを選んだ


昨年6月のこと

「ゆきさんにご紹介したい人がいるのですが繋いでいいですか?」

とある婚活アプリの専属コーチをしている

お知り合いの恋愛コンサルの方から

1人の男性をご紹介頂きました。

素直で真っすぐでとってもお優しい男性です。

目の輝きが純粋です。

ご挨拶はちょっとどもり気味ですが、

私がとても好きな”ひたむきさ”を持っていらして

一言一言の言葉が丁寧な方です。


学生時代から人とコミュニケーションを取るのがとても苦手。

社会人になってもご実家の家業を継いでいて、

会う人が限られていて中々出会いがない。

アプリ歴は既に数年に渡っていたようでした。

会ってお食事をごちそうしても、

連絡がない・・・

また次の女性に会って今度はフランス料理のフルコースをごちそうしても

連絡がない・・・

その繰り返しだったそうです。

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「どうしても美人さんと結婚したい」

「美人でなければ未婚のままでいい」


そうなのですね。わかりやすいですね!

でもなぜそこだけに1点集中なのですか?

「美人は見ていて幸せだから」

そうですね、幸せですね・・・

かしこまりました。


7月から準備を始めて中旬から活動を開始しました。

ネット婚活で、いいねの数がとても多かったそうです。

とってもモテます。


活動を始めると同じようにお申し込みが沢山舞い込み、

多い月は10人以上ともお見合いもありました。

22歳のハーフの女子大生にときめき、

「ちょっと太目だから気になってしまいお断りします、ごめんなさい」

20代後半のCAさんにときめき、

「沈黙に耐えられないので、無理だと思います。ごめんなさい」

30代始めの秘書さんにときめき、

「自分が連れて行く場所を全て行ったことがあるらしいので難しい、ごめんなさい」

ちょっとでもお相手に難しい箇所が見つかると

仮交際のお断わりのご連絡がありました。


アプリなどでただたくさんの女性とお会いしていることは、

日本記録を出したいからと、

やみくもに何回もスタートダッシュのみを繰り返す・・・

メンタルを整えたり筋トレをしないで練習している短距離選手のようです。


頭の中の”妄想”が自分の個性や経験値より成長し過ぎている状況なので、

本当の勝負である現実には全く追いつきません。

私から見て彼の行動から見る彼の妄想は

美人さんと付き合いたい以上に

「自分が美人女性をリードしたい」

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その根本、自分自身にとって何が必要かを

振り返るきっかけも何もなかったようです。


彼には活動中に数回お会いするお時間を取って頂きました。

女性をお連れするお店やコミュニケーションを一緒に勉強するためです。

表参道や六本木、銀座など街に出てデートコースをお伝えしながら

お見合いや交際のフィードバックを穏やかに致しました。

彼はその時その時の素直に気持ちをお話してくださりました。


これは悲しいことがあった時のお話です。

お見合いから交際になった 

とあるバリキャリ美人女性との最初のお食事で

綺麗な夜景の見えるレストランを予約したそうです。

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ですが沈黙が続く・・・

お相手は窓の外ばかり、スマホばかり見て、終わったと同時に

タクシーで帰られてしまった時のお話を改めて振り返りました。

女性「この1週間で何か良いことありました?」

「ありました!、〇〇さんと出会えたことです!」と。

その言葉にドン引きされたようでした・・

「ゆきさんには最後まで味方でいて欲しいです」

お相手とお相手担当には変だと思われてしまったかも知れません。

でも彼は真っすぐな人で悪気は全くないのです。

「当たり前です。お気持ちの伝え方を更に磨いて参りましょうね!」


その後少し日数が経ってから彼は「もう辞めようかな・・・」

私はあなたの人生を大切な時間をお引き受けした専任担当です。

最後まであなたの幸せに拘ります。

それでは辞める気持ちまで考えているのであれば

最後に一つだけ今までと違うことをしませんか?

都会派美人でなく素朴な心温まる人もお会いしてから

それでもダメなら辞めても後悔はないと思いますが

いかがでしょうか?

出来れば全て一緒にやり切って頂きたいです!!

「ゆきさんがそこまでいうなら、わかりました」


そして都会から少し離れた場所にお住いの女性をご紹介致しました。

決して煌びやかな美人さんではありません。

控えめで少し自信の無さもあったり、

でもとにかくお相手を気持ちを考えて丁寧にやり取りが出来る女性でした。

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新幹線に乗って彼は彼女の住む場所近いお見合い場所に向かいました。

お二人がお会いした後の

彼の開口一発目の言葉。

「すごくいい子でした!」

相手の女性も「とてもお優しい真面目な方でした」

そこからトントン拍子で、

他の交際を全て断わりお二人だけの真剣交際中です。

年末年始は都内や横浜やお相手のお住まい近くなど

毎週お会いしています。

「結婚を初めて考えられる女性に出会いました。」


今週末はディズニーランドでデートだそうです。

まだお見合いから2か月しか経っていないのですが、

春になる少し前に成婚を決めています。

彼は今までモテる事に命を懸けて

頭の中だけで都合よい出会いを考えていました。

大切なのはいつも「タイミング」だと感じます。

異性に数多く出会う環境にいる場合は、

そのプロセスの中で”気持ちの隙間”が出来る”瞬間”

があります。


そのタイミングを見逃さず、

何を差し込んでいくかがとても大切です。

毎日のLINEに愛情や癒しを感じ

真っすぐにお互いに向き合っているご様子は

微笑ましいです。

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隙間に生温かい風を吹き込んでじんわりと心まで浸透させていく

長年頑なだった心が

温まって柔らかい心になった時に

人は次の行動を起こすことが出来るのです。


「愛されている」という心の大きな栄養を得て

この先の人生の長いレールを前へ前へ走り続けるために。




















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