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蒸し蒸しする日は、さっぱり蒸し茄子。

ぐーんと蒸してきました。
季節が変わってきたんだなあ、と肌で、呼吸で感じます。
すっとお休み中だった除湿機も運転開始です。

湿度が高くなってくると、さっぱり酸っぱいものが美味しく感じます。
私は酸味のあるものが好きなので、冬でもお酢の物やサラダなどもいただきますが、夏は特に。
米酢やビネガー類の消費もぐんと多くなります。

今日は我が家の定番、蒸し茄子を。
蒸し茄子に生姜醤油もいいのですが、献立のバランスを見て、酸っぱいものでさっぱりさせたいな、という時には、お酢の登場です。

私が愛用しているのは、京都・宮津の飯尾醸造さんの富士酢
お酢って、発酵調味料なんですよ。
発酵調味料といえば、味噌とか醤油が思い浮かぶと思いますが、
アルコールから、さらに先に進んで酢酸発酵を経てできるのが、酢です。

飯尾醸造さんのお酢のすごいところは、このお酢を作るために、お米から作ってるところ。しかも無農薬で。
棚田で田植えして、夏は雑草取りに励んで、稲穂が実れば稲刈りをし、その米を使って米麹を作り、醪(もろみ・絞る前の日本酒)を作る。
でもこの日本酒は製品として出回ることはなく、さらに発酵させてお酢になるのです。
酢酸菌が働いて、自然に対流が起こるのを利用して、じわじわ、お酢に変化するわけです。
これが昔ながらの作り方。静置発酵と呼ばれます。

えー、お酢ってそんなに作るの大変だったの!?と驚く方も多いと思います。
ま、今は、技術が進んでいて、アルコールに空気をたくさん送り込んでぐるぐる回すと、あっという間にお酢ができちゃうのです。
これは静置発酵に対して、全面発酵と呼ばれます。

ちょっと発酵講座のようになってしまいました(苦笑)

お酢が苦手な男性って多いですが、この富士酢をちょっと舐めてもらいたい。
もちろん酸っぱいのだけれど、口の中が全部しぼむような、鳥肌が立つような、飛び上がるような酸味ではないのです。コクがあって深みを感じます。

デパ地下やちょっと気の利いたスーパーなどに置いていることが多いので、気になる方は、一度お試しくださいね。
普段買ってるお酢より高いかもしれませんが、原材料と手間を考えると、至極まっとうなお値段だと思います。

ホンモノのいい調味料を使うと、ぐんとお料理が美味しくなります。シンプルなお料理ほど差が出ます。

と、前置きが長くなりましたが、蒸し茄子のレシピです。

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【蒸し茄子】
材料(2−3人分)
ナス 2本
米酢 大さじ1
濃口醤油 小さじ2
胡麻油 小さじ1

作り方
①ナスは柔らかくなるまで蒸す。
②蒸しあがったナスを食べやすい大きさに切る。
③ボウルに酢・醤油・胡麻油を混ぜ、②を入れて和える。

*蒸すのが面倒なら、茹でても、ラップで包んで電子レンジでチンしても。
*包丁使わずに手で裂いても。
*胡麻油は入れなくてもいいですが、入れるとぐっとコクが出て中華風に。
*お好みで、小口切りのネギやすり胡麻、大葉、おろし生姜などを。

酸っぱいのが苦手な方は、お酢の量を減らしてください。水でのばしても。
最後に粉山椒をパラリとふるのもおすすめです。
素晴らしく風味のいいお気に入りの粉山椒もあるのですが、それはまた別の機会にご紹介しますね。



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