ギリシャ神話 ヘラクレスとヘーラー アミノ酸の鏡像異性体

ギリシャ神話の英雄ヘラクレスの名前は、彼をデルポイの巫女が 「ヘーラーの栄光」を意味するヘーラクレースと呼んでからそう名乗るようになった。

ヘラクレスは誕生の時からヘーラーの嫉妬にあい、様々な困難にぶつかる。そのヘラクレスがヘーラーの名前を冠する理由。

それは、DNAであるヘラクレスが遺伝子情報ータンパク質合成と結びつくためである。

ヘーラーは松果体であり、その本質は光を受ける鏡を示す。

タンパク質は20種類のアミノ酸が結合し作られるが、この結合具合で約10万種類のタンパク質が作られる。

アミノ酸は、分子内に酸性基カルボキシ基(-COOH)と塩基性基アミノ基(-NH2)を有する化合物の総称。

分子の中心を担う炭素原子を不斉炭素原子と呼ぶが、これを鏡で写したような鏡像異性体が存在し、さらにこの鏡像異性体は光の向きを区別して、左右どちらかに回転させる性質をもつ。

アミノ酸は炭素へのアミノ基やカルボキシ基などの結合様式が立体的に2通り可能で、それぞれ、D型、L型の光学異性体として区別される。
生体のタンパク質は、基本的にL型のものだけが構成成分となっている。右向きだけ。

アミノ酸のもつこの偏光特性が、タンパク質合成において重要となり、ヘラクレスとヘーラーとの複雑な関係性を生じさせている。

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