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2020年12月の記事一覧

「私たち」や「人生」まで、屑籠の中に投げ捨てないように

 さて、いよいよ年の瀬もどん詰まり、2020年もラストスパートの時間帯である。ご家族とともに大晦日を過ごされる方々は、既にテレビの前などでくつろぎながら一家団欒を楽しんでおられるタイミングであろうから、このエントリをご覧になるのは年が明けてからのことになるかもしれない。  私自身は、2009年末にミャンマーに渡航して以来、「日本的」な年末年始の過ごし方というものは、絶えてやらないまま済ませている。そもそもミャンマーやタイなどの東南アジア上座部仏教圏では、本来的な新年は有名な

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「輪廻を前提とした往生」のこと

 昨日のエントリでは「浄土教信仰はインドの輪廻転生の考え方からすればあり得ないものであり、その起源は中国にある」などというトンデモ説(もちろん、単なる完全な大間違いである)が書いてある「宗教学者」の著作に言及した。あまりに酷い誤りというか、むしろデマと表現したくなるような記述であったから、こちらの文章のテンションも、相当に上がり気味になっていたかもしれない。  ただ、落ち着いてから改めて考え直してみると、同種の誤解は、日本ではわりと広範囲に流布しているものかもしれないと思い

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「専門家」の著作でもこれなんだから

 いやいや、トンデモない本を読んでしまった。

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「女の責任の取り方」についての映画

 アメコミ映画の大ファンなので『ワンダーウーマン1984』を劇場で観てきた。前作『ワンダーウーマン』は観ていない。理由は「カッコ悪いから」の一言に尽きる。  こんなことは時代に逆行しているので、あまり言うべきでない。しかし、ぼくは昨今のハリウッド作品に、しばらく心底ウンザリしていた。もっとも、ぼくはスノッブを気取るシネフィルではないから、それでもCGを多用し、大爆発が起きる金ジャブTHEハリウッド映画は大好きだ。ちなみに、ぼくの最も好きな映画は、マイケル・ベイ監督『トランス

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「大人になる」というプロセスのこと

 どうやら世の中はクリスマスだそうで、ツイッターでは毎年の風物詩である4℃アクセサリー晒し怪人が現れ、いつものツイッターガンダムの皆さんのキャノンの的になるなどの行事が華々しく行われていた。  そうした中で、ある方は30歳、40歳という年齢になっても他人から与えられるものに文句をつけるばかりの人々の幼さを問題にし、「与える側にまわらないかぎり、人は大人にはなれない」ということを言われていた。「与える側にまわる」ということは、「保護を求める子供」ではなくて、「責任を負う大人」

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誰にとってもたいへんつらいこと

 土曜の夜は予告どおりの質問回答限定キャス。質問者の方も視聴してくださったようで、ひとまずはよかったというところである。 (※録画視聴パスは、12月1日のエントリより取得できます。)  キャスの最後のほうでは「両立ルート」の話も少ししたのだけれども、私が言いたいことは前回と同じであって、やはり「選択肢があるのであれば、軽々に諦めて(切り捨てて)しまうことには慎重であったほうがよい」ということに尽きる。諸行無常の世間において、人間もまた当然に「ずっと同じままではいられない」

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防げる「気持ち悪さ」は防いでおこう

 先日の某所でのトークで、瞑想界隈の一部に見られるある種の「閉鎖性」が話題になることがあった。

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バカバカしいパターナリズム

 緊急避妊薬(アフターピル)と、産児のDNA鑑定の話題がツイッターTLを賑わせていたが、個人的には「なんでいまだにこんなことで大騒ぎしているのか」と、ため息をついてしまうような「議論」だった。

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やはり人との関わりによって、日常に色がつく感じがある。人生において偶然性が大事だと思っていて、奇跡みたいな偶然に出会うために生きていると思ったりする。いつも疎外感や孤独は感じているし、おそらく消えることはないのだけど、ただ少しばかり分け合えたら良い。そんなこと考える寒空の下。

天譴論とキリスト

 10年ほど前、「ぼっち大学生チャット」に入り浸っていた。2ちゃんねる経由のフラッシュ・サイトである。初めての海外で大学院、慣れないことばかりで、日本語チャットで会話することに大きな慰めを得ていた。  2011年3月11日。のちにチャット仲間から伝え聞くに、どうやら震災でサーバーダウンしたことで、同サイトは消滅したらしい。管理者が津波にさらわれたのかも知れない。以来、電脳の依代だったサイトが回復することはなかった。  先月11月23日、月曜の朝。ない時間を絞り出して、柳田

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違うマニュアルが要る人たち

 ふと思いついて、ローストビーフを作るなどした。  レシピの参考にしたサイトはここだが、手間というほどのことはほとんどない。大さじ一杯ほどのオリーブオイルに少々のニンニクと塩と黒胡椒を混ぜたものを、肉塊に擦り込んでしばらく放置し、然る後にフライパンで表面に焼き色をつけてから、オーブンに放り込んで焼いてしまえばできあがりである。ローストビーフと言えばホテルのビュッフェなどによく出てくるし、少し高級感のある丼物にされてしばらく前に流行したりもしていたから、なんとなく大変な料理な

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