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相撲とサトナカ

昨年、屋号をモナリザから中谷武司協会に変更したのだけど、店内は大して触ってなくて、ずーっと武司に「なんか変えようよー」と言ってました。そしたら、なんかすごい大きい絵を描いてくれまして、それを店に掛けることに…。とは言え、わたくし現在農繁期真っ最中でして、手伝うことができない。田んぼの作業を終えて、店に行ったらもうセッティングがほとんどできていました。

以前、店内には、サトナカの解説が壁に説明してあったのですが、説明が横書きでした。店の入り口は店内の一番右にあります。つまり、まず店の一番奥に行かないと説明が読めない。という事態が発生していました。これは導線としてとても不自然。お客さまはまず入ってきてすぐ前にある商品から見ることがほとんどですから、結果、あまり壁の説明を読むことが少なかったのです。それでは勿体ない。というとで、今回は説明書きを縦書きにしてもらいました。

入ってすぐの壁にこれがあります。河崎とサトナカという「字-あざ-」についての説明ですね。黄色い部分が里中です。横にある勢田川から物資を運びこんでいました。

セッティング中の武司。

武司のちょうど後ろが店の入り口です。サトナカはひとつづつ手で作り、手で包んでいるので、このような線画も。

ところで、壁に大きな絵があるのですが、これが今回目玉の「球体関節力士像」。

サトナカの化粧まわしをつけていますね。サトナカは製造が始まってちょうど10年。そのため、足元には「for the next decade」とあります。ここで武司の口上を。

協会を代表する品、ササササササササササ中も発売開始より十年を経過。多くのご愛顧にも恵まれ、ひとまずここまではと・・・
それでココでまた仕切り直して新たな土俵でガチンコさ !! なんて気張ってみました。
for the next decade 
次の10年のために新商品もただいま準備中、順次展開予定。今週は協会店内も改装終了。ココでしか味わえない面白みのある設えを整え、来店の皆様をお待ち申し上げます。

サトナカってお菓子なのに、なんでお相撲と関係あるの?と思われるかも知れません。極々まっとうは疑問です。サトナカは伊勢神宮の御神饌にちなんで作られています。味は「塩・米・酒」です。三つの味のなかに「米」がありますが、そもそも、伊勢神宮というのは稲作を基本とした信仰。秋の収穫の時(神嘗祭)が神宮にとってはお正月で、一年の終わりと始まり。お米の収穫を祝うお祭りが神宮にとっては一年で一番大切なお祭りなのです。

中谷武司協会とサトナカを作っている工房の間には神宮神田(じんぐうしんでん)があります。伊勢神宮の外宮では毎日朝と夕、神様に食事をお供えし、それを御神饌というわけですが、それにお米をここで作っています。地図の緑で四角く囲った部分ですね。

では、お米とお相撲がなぜ関係あるの?ということですが、それはこちら

毎年、神宮には奉納相撲がやってきます。稲作とお相撲はとても深い関係があるのですね。そんなことから、中谷武司協会は自前でお米も作っています。

伊勢神宮が「パワースポット」と言われて久しいですが、神宮の神殿がある場所、ましてやそのへんの石や木やなんかからパワーなんて出てないと思いますね。稲作をしていると、土や水、田んぼの中の生き物の営みなどを見るわけですが、そのような自然の理(ことわり)を前にすると、言いようの畏れを感じます。神道は自然の信仰なわけですが、自然とは簡単に手をかざしただけで何かをもらるようなものではないように思います。

私はたまたま実家の田んぼがあるので米を作っています。稲作をとりまく情勢は年々悪化の一途です。高齢化、後継者不在、農薬多用の栽培方法など、多くの問題を抱えていますが、お米を作る人なんでまったくと言っていいほどいないため、実感している人はいないでしょう。そんな状況の中、いつまでお米が作れるか分かりませんが、米作り、めっちゃ面白いんですね。収穫したお米は協会でも販売しています。次回は、そんな米作りのことを紹介します。



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