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「ちゃんとしなさい」という、世界一無意味な指示

フィードバックは、マネジメントスキルの一つとして重要かつ、基礎的なスキルとして広く知られている。

一方で「本当に機能する」フィードバックをすることは、私たちの想像以上に難しい。

そのスキルは、実に様々な要素に分解されるが、今日はその一つ「具体的なフィードバックを行うこと」について書こうと思う。
また、同様に指示を行う場合も同じことが言えるためそのニュアンスも含めている。

抽象的なフィードバックや指示に気づかない上司と親

私を含む多くのマネジメント層(ここでは親も含む)がやりがちなミス。それは「フィードバック・指示に具体性がない」というものだ。

例えばメンバーに対しての

この前の資料はちょっとイマイチだったな。
今度のプレゼン資料は、いい感じに頼むよ!

というセリフ。
はて、「いい感じ」とは?一体何がイマイチだったのか?
言われた方は一切わからない。

はたまた親が子に対して言いがちな

もう、遊んでないで、ちゃんとやりなさい!

といういい加減な指示。
これも言われた子どもは何をどうすればいいのかわからない。

特に子育ての場面では、何を言っても言うことを聞いてくれない子どもに痺れを切らして、このような曖昧なオーダーをしてしまいがちである(ズバリ私のことである)

「もう、ちゃんと洋服着てよ!」
「ねぇ、早くしてよ!」

などなど。あー書いていて辛い。今朝も「急がないと仕事に間に合わない!」という焦りでこんな言葉をかけてしまった気がする。反省。

ちなみに保育園に登園すると、同じクラスのお父さんが、同じく支度をせずに遊び回る子ども「こら、ちゃんとしなさい」と声をかけていた。

うん、わかるよ。ほんとわかる…

5W1Hで具体的に言う

解決策はただ一つ。
シンプルに「具体的にフィードバックする
これだけだ。

例えば、

この前の資料はちょっとイマイチだったな。
今度のプレゼン資料は、いい感じに頼むよ!

は、

「この前の資料は、発言者目線で作られていて、聞いている人がどう思うかという視点が抜けていたね」
「1ページ1メッセージで要素を詰め込みすぎないようにしよう」
「図を入れて、聞く人が視覚的にわかりやすいようにしよう」

などと、何をどうすれば「いい感じ」なのか、何がダメだったのかを具体的な言葉にする。
子どもに対する

もう、遊んでないで、ちゃんとやりなさい!
(服を着なさい)

は、

「まだ遊びたいよね」
「でも、出かける時間だから服を着ようね」
「まずは着たいお洋服をタンスから出そうね」
「今着ているお洋服を脱ごうね」
「お洋服の前に、肌着を着ようね」

と行動を分解して伝える。
そこまで言わなくても…と思うだろうが、大人向けと考えるとアホみたいな指示やフィードバックも、子ども向けだと機能する。

むしろ、ここまで丁寧に伝えないと言われた方は、全く理解できないことが多い。
自分の経験からすると、子どもの場合は特に一つ一つの指示の間に

わぁ、自分でお洋服選んだね!」と承認のプロセスを 挟むのも有効的だ。

毎日がチャレンジ

言うは易し、やるは難し…
明日も何度言ってもふざけて準備しない子どもたちに「ママ何度も言ってるよ(怒)いい加減、服着て!」と感情任せに叱ってしまいそうだが、自分への戒めを込めて今日これを記しておく。

ロジックで理解できるのと、実行に移せるのって違うよね(遠い目) 
でも、諦めたら何も変わらない。

明日は今日よりもうまく向き合える自分を信じて。

本代に使わせていただきます!!感謝!