コロナ禍のニュージーランド弾丸ひとり旅
新卒で入って4年間勤めた会社を退職して、会社員というありがたい立場の特権である「有給消化」という時期を迎えた。
ぼんやりと「イギリスかオランダ行こうかなぁ」と考えていたあたりは冗談交じりだったのだが、それが「ニュージーランドかオーストラリア行こう」に変わり、ついにニュージーランド行きのチケットをとった。それが出発日4日前。
世間的にも観光で海外に行く人は多くなく、個人的にも久しぶりのプライベート海外旅行、そして初めての一人旅となったので色々と書いていく。
なぜニュージーランド?
なんとなく興味のある国だった。政治・社会的に先進的だったり、自然が豊かという本当にふわっとしたイメージだけで、住んでみたいなーと思っていたのだ。
女性の首相がコロナ対策においてもリーダーシップをとっていたり、マオリ族の人が外務大臣を勤めていたりする。
また、四角大輔さんという元音楽プロデューサーがニュージーランドへ移住しオーガニックな暮らしを発信しており、彼の森や湖に囲まれた彼のライフスタイルへの憧れもあった。
あと、個人的にエスプレッソドリンクでフラットホワイトというラテのいとこみたいなドリンクが好きなのだけど、その発祥がニュージーランドのウェリントンということもどこかで読んで知っていた。
だから移住の下見兼、カフェ巡りの旅になればいいなと思って渡航を決めた。
弾丸のわりにがんばった準備について
最終出社日後の予定を10日ほど完全フリーにしてブロックしていたものの、なんやかんやバタバタしているうちに最終出社日まで1週間を切った。
入国の条件や帰国時の条件を調べるところから始まり、弾丸のわりには結構やることがたくさんあった。
ざっと書き出してもこんな感じだ。
そもそも入国できるのかの確認
行きたい場所の絞り込みや地理関係を調べる(出発6日〜3日前)
ワクチン証明書の取得
ニュージーランドでPCR検査を受ける場所に困らないかの確認
フライトの安い日程を絞り、日程確定
日本のPCR予約(出発5日前)
フライト予約(出発4日前)
ニュージーランド滞在先でのPCR予約(出発2日前)
拠点から向かう観光地どこ行くか決める、移動手段を調べて確定する
PCR検査を受ける(出発1日前)
Travellers’ Passみたいなものを取得
ホテル2ヶ所、観光地へのフライトやバスの予約(出発当日)
各移動場所への移動手段確認、確保
両替(空港)
最初からこれがわかってたら来てないかも、レベル。
▼参考にしたサイトなど
直行便が週に1便とかになっていたり、PCR検査の陰性証明がニュージーランドは厳しくて出発48時間前以降に受けなくてはいけなかったりするので、PCRを受けられる場所にも制約があったりお金がかかったりする(計6万円くらい)。
普通、みんなこういう制約がなくなってから旅行行くんだと思う。
それにしても、路線バスまでしっかり表示してくれるGoogleマップのおかげで安心してはじめての場所に来られている気がする。Wifi環境で検索しておけば、オフラインでも行き先がわかるので優秀です。
今回の旅のこだわりポイント
ヨーロッパに住んでいたときに、日本から友人が来るたびにこういうことをやって、旅のしおりとかを作っていた。
普段は適当だけど、旅先で途方に暮れるのは嫌なのでわりと交通手段とかはきっちり決める。
そんな今回の、初めての一人旅はいくつか小さなこだわりを入れた。
①Wifiを借りない
ポケットWifiとか空港でレンタルしたりしているけれど、先進国だからいたるところにWifiはあるだろうし、せっかくだから少しでも日常と違う生活にしてみようと思った。
②朝の移動手段に焦らない宿泊場所
PCR検査を受けるためのクリニックに15分で着くところ、とか、長距離バスの出発地点から5分のところ、など。ホテルはエリアを間違えるととても面倒なことになる。
③移動はケチらず、宿泊は安く
贅沢旅をしたいわけではないのと、一人旅なので、夜は話し相手がいても良いかなと思い、最終日以外はホステルにした。1泊3,000円とかだ。
④決めすぎない
交通手段とかはきっちり調べるけど、そこで何をするかはそのときの自分に任せる。ツアー旅行みたいに自分を縛ることはないかなと思った。
プチハプニング集
いろいろと準備したつもりだったけれど、旅にハプニングは付き物。まだ大したことは起きていないけれど、心臓が少しバクバクしたことについて。
①空港違いかと焦る
出発2時間前、成田空港ターミナル1の北ウィングに到着。チェックインカウンターが羅列されているボードを見ても、目的のフライトの番号が見つからない。かなり焦って、もしかして羽田に行くべきだったのに成田に来てしまったのかと思ってかなりドキドキした。
②陰性証明書が手荷物の中に見つからない!
成田で証明書を求められて見つからなかったときは手が震えた。ニュージーランドの空港で証明書がなくて立ち往生する自分の姿が一瞬目に浮かぶ。結局ちゃんと見つかった上に、Travellers’ Passをオンラインでアップロードしていたので提出の必要もなかった。
③NZeTAという入国のための申請をしていない
なにか申請がが足りなかったらしく、チェックインの機械にパスポートが反応しない。
「NZeTAがないと入国できません、まだ間に合います」と言われる。なんだそれ。
空港のチェックインカウンターでアプリをダウンロードして、顔写真を撮ってオンライン申請。もはやこのときには落ち着いていた。
この時点で、「生きて帰る」が目標になった。
ほぼ4日しかいないのに、色々詰め込んでいるので、予定どおりいかなくてもいいや、とは思っていた。初めてのことをしているのだから最悪入国拒否されたって死にはしない。
はじめてのバングラデシュ出張でも、「無事に帰ってくることが目標」と先輩に言われたことを思い出した。
けっきょく、荷物が少なすぎて二度も「本当に荷物それだけ?」と確認されるも、NZeTAは一度もチェックされず無事に入国し、国内線乗り継ぎを経て目的地のウェリントンに到着した。
渡航にエネルギーを注げた理由
そもそも、4年住んだイギリスも、下見なんてしていなかったなと空港を出て思う。
国内旅行やバーベキューですら、自分で何かを準備したりするのが面倒でそんなに好きじゃないわたしが、なぜこんなにエネルギーを使えたのだろう。
1つは、海外にまた戻りたいという漠然とした気持ちから。
ニュージーランドは行ってみたい国だったし、「夢を夢のまま放置しない」のはわたしの人生のモットーでもある。
もし行かなかったら、このあけていた空白の10日間を日本で過ごすことになったときに、自分はどう思うだろうか?日本で同じようなゆったりとした日々に飽きているのではないか、と思ったのだ。
もう一つは、予算を決めたり、しなきゃいけないことを全部把握せずに動き始めたことだ。
こんなにPCR検査にお金がかかったり、入国の申請が面倒だったりするなんて、はじめからわかってたらなんやかんやと行かない言い訳をしていただろう。
そして最後に、あまり好きではない表現だけど「今しかない」と思ったからだ。
転職をしたら、しっかり働きたい。海外旅行に行くなどの長期休みは2年はとらないだろう。
お金を積んでも時間は買えないことが見えているなら、今もっている時間でお金を積もうと思った。
貯金がだいぶ貯まっていたら、こういうことに使わない手はない。
到着後数時間
到着後数時間が経った。たまにニュージーランドアクセントみたいなものも感じるが、イギリス英語にかなり近いし、町並みもイギリスのそこらへんの街とあまり変わらない。
先進国はみんな同じようなものなのかと思ってしまうけれど、まだまだこれからだ。
バングラデシュは言葉もあまり通じなかったし、衛生面や治安もかなり不安がある。ニュージーランドはそういう心配が少なくてありがたい環境だなぁと思いながら、Day1を過ごしています。
思ったことはまた書いて生きたいと思います!
マオリ族のハカと、羊を見たい。
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