【エッセイ】人間は多面体
ひとは生まれたときから尖った(トンガった)人はいない。
泣いたり、笑ったり、純粋で素直でまんまるもの
誰も敵をつくらないし、愛されるもの。
トンガったキャラクターへの憧れ
自分の中で昔から、トンガった人は非凡な能力があって
ちょっと男らしいリーダーで、かっこいいという憧れがあった。
小さい頃から、目立ちたがり屋な性格もあって
小学生の学級委員から始まり、生徒会長、通学団長、部活のキャプテン
サークルの創始者、飲み会グループのリーダーやら・・
血液型がAB型だったことも相まって
周囲から“二重人格"とか言われることを意識して
いろんなトンガったキャラを演じているような感覚もあった。
「最近はユキヒロも丸くなってきたな〜。昔はもっとトンガってたのにな〜笑」
歳をとって、友人や仲間内から言われるようになったこと。
この「丸くなってきた」という言葉をかけられることが
自分が劣化したように言われているようで
嫌な気分になったり、相手のことに腹を立ててしまうこともあった。
できるビジネスパーソンの条件
できるビジネスパーソンは「キャラクターをいくつ持てるか?」だと何かの本で読んだことがある。
確かに社会人として働くようになると、その職業によっていろいろな顔(キャラクター)ができる。
新人向けの営業研修の際に、「今までテレビドラマとかで持っている“営業職"のイメージを一旦リセットしよう!」ということがよくある。
そうしないと、大抵の人は、その人の本来の営業の持ち味が引き出されずに、今までイメージを受けたテレビに出てくるような典型的な営業キャラになろうとしてしまう。
だから、「キャラクターをいくつ持てるか?」といっても
俳優みたいにありものをコピーするんじゃなくて
「自分の中でいくつのキャラクターを開拓して、それを使いこなせるようになるのかじゃないかな・・」
先日、新しい職場で、新しい仕事の、新しいキャラクターを探しているとき、そんなことをふと考えていた。
キャラクターが増えると人は多面体になる
よくよく考えてみると、大人になって
ちょっと妥協しながら相手に合わせることが上手になったり
その手の自己啓発本とかでは、人とうまく付き合うための処世術的なことが書いてあるから、それなりのキャラクターを作る努力をしている。
どれだけのキャラクターがあるんだろう。
幼稚な昔からの自分のキャラクター
社会人になって、若手、中堅、マネージャー、社内営業のキャラクター
職業では、飛び込み営業キ、うざいお客さん向け、仲のいいお客さん向け等々・・笑
SNSではもっとあるかも・・
インスタ、ツイッター、Linkedin、食べログ、note・・・
このほか、家族向けのキャラクター、親戚向け、実家に帰ると両親向けもある。人によっていろいろキャラを変えてしまうこともあるかもしれない。
人間は多面体になり、まるくなっていく
トンガったところを1つのキャラクターだとすると
大人になって成長するにつれて
もともと丸かった自分にいろんな面(キャラクター)ができる。
その面がどんどん増えていくと、いずれはまんまるになる。
人間は成長すると多面体になって、それが丸くなるということなのかも・・
そう考えられるようになってから、「丸くなってきたな〜」と言われることが、褒められているように思えるようになった。
尖ることばかりを考えて生きてきたけれど
いろいろな面で尖り続ければ、結局まんまるになるのかも・・
と考えると、少し肩の力が抜けて楽になったような気がした。
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ひとは生まれたときから尖った(トンガった)人はいない。
泣いたり、笑ったり、純粋で素直でまんまるもの
誰も敵をつくらないし、愛されるもの。
どんどん尖って、どんどん丸くなっていきたい。
©️Mahalopine
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