【エッセイ】新緑の中の「ちっちゃなさくらんぼ」狩り
いつもの朝の通勤路。
ほんの少し前まで桜で満開だった通りは、
すっかり新緑の季節になり、あれよあれよという間に緑道になった。
「桜のピンク色も良かったけど、若葉の元気な緑の方が好きかも・・」
梅雨入りの「あいにくの空模様だ・・」とかいうニュースに耳を傾けずに、
雨が上がったばかりの湿った空気の中
元気な緑の葉っぱをつけた桜の木の緑道をゆっくり歩くと、
自然の匂いがする新鮮な空気がいっぱいで、清々しい気分になる。
ふと、目を止めると、桜の木に小さな実がついていた。
今までこの歳まで、気づかなかったけど、
「これ、なんなんだろう?"さくらんぼ"?になるんかな・・」
桜の木だから、さくらんぼ🍒というのが妥当な気がするけど。
なんかすごくちっちゃいし、大きくなる前に
ブルーベリーみたいな色になって、ポツポツと落ちたりしている。
思わず、スマホで調べてみると、
どうやらこの「ちっちゃなさくらんぼ」は食べられないらしい。
お馴染みの食べられる大きなさくらんぼは、
寒い地方で育つセイヨウミザクラという品種らしい。
「ちっちゃなさくらんぼ」は、
紫色になると食べれなくはないみたい。
鳥たちのさえずりも、いつもよりも聴こえる気がした。
ふと外堀側の大きな木を見ると、若葉がいっぱいついていた。
雨が少し降った後の、清々しい緑道には、
これから夏にかけて真緑になる前の若いエネルギーをいっぱい感じる。
「この木たちは、梅雨入りが待ち遠しいんだろうな・・」
いっぱい雨を吸い込んで、真緑の葉っぱを沢山つけて、
暑い夏の日に、涼しい木陰をつくってくれる緑道になるだろう。
©️Mahalopine
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