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フォリアの具象柄と抽象柄について

当工房で(フォリア工房)制作する染色品の作風は幅広いので「どのような制作姿勢だと、そのように幅広い作風を同時並行してそのレベルで作れるのか?」と良く訊かれるのですが、特別な事は何も無く「参照する古典自体が元々多様性を持っているので自然にそうなる」というのと「最新の創作物を分野を問わずチェックしておく事」ぐらいしか意図して行っていないので・・・誰でもやっている事しかしておりません。

技法的にも、95%が「糸目友禅と、ろうけつの併用」で制作しておりますので、特に変わった事はしておりません。普通に糊とロウを使い防染し、染文様を描きます。使い方も全く普通なのですが、加減が違うのか、仕上がりは一般的なものとは違うようです。

顔料や染料で直描きするもの、ロウで直描きするもの・・・などの直描き系や、簡単な絞り染も使いますが、絵を描くように制作したものでも、文様としての明快さを持たせようと意図しております。見た目が絵画のような作風であっても、染の分野で描かれる文様は絵画ではありませんし、工芸品は完成品でなければならないからです。

具象柄と抽象柄については「単に、つくりたいものを現実化するのにふさわしい形式を模索した結果」なので、その点については特別な考えも創作姿勢もありません。注文制作で最初からどちらかが決まっている場合はそれが理由です。

具象と抽象が混じり合っているものも沢山あります。

どちらにしても、使う布や材料の素材感が良く出ていて、文様が生き生きしたものを制作する事、新しい創作を試みても伝統とつながっている事については全く同じ姿勢で制作します。

フォリアでは「ウチの工房はこういう作風で、こういう技法でつくる」(伝統工芸系や作家ものでは良くある姿勢)というのは無く「このイメージをどうやったら形に出来るだろう?」という事が起点になるので、そういう事になるのかも知れません。

一般的な文様染技法ではイメージを現実化出来ない場合は、新技を考案して制作します。

フォリアでは伝統工芸品や、伝統技術保持者などの認定はありませんので、全く自由に制作しております。

ただし「フォリア工房が考える古典への姿勢、伝統への考え」には厳格です。

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以下のリンクからフォリアの古典に関する考えをお読みいただけます

古典を扱う際には

フォリアの古典文様について


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