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仁平幸春の考え

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制作に関する考え、その他雑感を綴っております
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#仁平幸春の考え

私の音楽や美術などの好みは分野が好きなのではなく個人が好きな方向

私は、音楽を節操無く色々と聴きますが、例えば「ロックが好き」という事ではなく、自分の好き…

料理は絵ではないと思うんだ

私は、西洋料理で、時間をかけてソースで抽象画を描き、小花やハーブの芽で細心の注意を払って…

軽井沢の室生犀星記念館に行きました

先日、ずっと行きたかった詩人・小説家の室生犀星の軽井沢の別荘だった「室生犀星記念館」に妻…

美しい道具は、用途を知っていても知らなくても美しい

シビアな職人仕事の何かの用途に使われる道具は、非常に魅力的な形をしています。色気すら感じ…

機械でやった方が良いものは機械でやった方が良い

手でやっていたものが、機械でもっと精度高く出来るようになった、そして完成度の高いものが大…

本阿弥光悦の大宇宙展へ行った

もう終わってしまった展示ですが東京国立博物館の「特別展 本阿弥光悦の大宇宙」へ行って来ま…

伝統は資源

日本では、水と安全と環境が豊か過ぎて、生まれる前からそれが当たり前にあり、今後もそれが自然にたっぷりと湧いて出て来るのだと思っている人が多いと言われておりますね。 日本の豊かな伝統もそうです。 それらは、先人たちが作り上げてくれた「資源」です。 それらは今も実生活を豊かにし、人々の社会生活と文化レベルを底上げするものですが、何もしなければ途絶えてしまうのは当然です。しかし、人々に危機感はありません。それらは生まれた時から充分にあり、それがあるのが当たり前だから未来も当た

伝統工芸において明治以降の偉いとされている人ばかりを参考にしても伝統から学んだ事…

私は、染の着物や帯の文様染色の製造卸販売をメインの生業にしております。ですので東京在住の…

伝統文化界隈こそ、未来への投資が必要

伝統文化界隈は、過去にばかり目が行きがちですが、むしろ常に未来を考え投資しなければ衰退し…

同じ業界でも他業種だと事情がまるで違う事もあり、社会からの影響も時差があるものな…

同じ業界でも、業界内の分野によってまるで違う事がありますから、その仕事のスペシャリスト程…

映画「PERFECT DAYS」を観たです

先日、妻と最近評判の映画「PERFECT DAYS」を観に行きました。 結論から言うと、私は好きな映…

今、現代美術とされている分野はゲームに似ていると思う

普通一般の人々が思い浮かべる「現代美術」というものは、その時代の「前衛」のような、まだ形…

一部の欲深い人によって全体が損をする

以前、当工房でも染色教室を単発的にやった事がありまして、それは結局、プロの制作現場に生徒…

工芸系作家も職人もちゃんとしないと

作家だからどうとか、職人だからどうとか、そういう事は関係なく、ちゃんとした仕事をするべきだよねー、という話題です。 * * * * * * * *  ・・・以前、あるギャラリーさんで個展をしていただくにあたって、そのギャラリーに下見に行くと、流木や曲がった枝を使った椅子や棚などをつくる作家さんの展示会をしていました。 その作家さんとお話をすると、その人は本業はグラフィックデザイナーで、木の作品はアートとしてやっているとの事。 その木の作品を拝見すると、使われている金具