見出し画像

#1  出発の朝の、ソワソワウキウキドキドキ・・・ニューヨーク1人旅 2018年11月1日(木)1日目・・・1

2018年11月に、3週間New Yorkに行ってきた。
50歳を過ぎて、初海外、初1人旅、初海外で迎える初誕生日。
英語を勉強したのは中学までで、その後、ほんの1~2か月だけ、
NHKラジオ講座をかじった程度。当然、英語は話せず聞き取れず。
けれど、35年近く、憧れて憧れて憧れて憧れぬいてやっと機が熟し、
行くことができた。
行くと言った時の周りの第一声は、
「ええーーーーーーーーーっっ!!!」
という驚き。そして、心配と、応援と、引き留めと、人それぞれだった。
 
びっくりするほど親切で優しいNew Yorkerに、New Yorkの街に、
それまで以上に魅了されて帰ってきた。
その3週間の、超個人的で、超自分勝手な思い入れの記録。

        ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

2018年11月1日・木曜日。
朝、8時にはすっかり目覚めていた。
雲一つない清々しい秋晴れが気持ちいい。
普段は6時起床だが、今日はのんびりできる。
だが、いやいやゆっくりとなど、寝ていられない。
今日はいよいよNew Yorkへ出発の日。
荷造りも終わり、後はメガネや携帯電話など、出発ギリギリまで使って直前にバックに入れる物だけだ。
と、思っていたが、ふと、昨夜干した洗濯物を見ると、下着がいくつもぶら下がっている。そう、渇いたらスーツケースに入れなければならない物がまだ残っていたのだった。おーっと危ない危ない。
New Yorkで下着無しで過ごさなければならなくなるところだった。
忘れ物はないか、もう1度チェックをするが、気持ちがソワソワして落ち着かない。まったく冷静になれなかった。
 
搭乗予定の飛行機は、成田空港発16:40。
家から空港まではローカル電車を乗り継いで通常2時間。
3時間もあれば余裕だ。もしものことを考えて4時間見積もっても、
12:30に家を出れば充分間に合う。
でも、はやる気持ちにジッとしていられず、2時間半も早い、10:00ちょっと過ぎに家を出た。

成田空港なら店舗も多いので暇つぶしをするには充分だし、普段は間近で見ることのない飛行機を眺めていれば、いくらでも時間はつぶせる。
乗り遅れて悲しい思いをするよりは、空港でNew Yorkに行けるワクワク感を味わいながらそのときを待っていたほうが、嬉しさは断然大きい。
 
我が家はエレベーター無しの4階。1階までの外階段を、寝ぼけ眼の長女が、重い16㎏のスーツケースを運んでくれた。
私はボストンバックを手に襷がけ鞄をかけて。
「いってらっしゃぁ~い。楽しんできてねぇ~」
長女が気持ちよく送り出してくれる。
16㎏のスーツケースのタイヤ4個を、ゴロゴロと鳴らしながら出発した。
へっぴり腰でヨレヨレと頼りない。そんな私を長女はずっと手を振って
見送ってくれた。

初めてスーツケースを転がして歩いた。しかも飛行機に積めるサイズ上から2番目の大きさ。どこからどう見ても海外に行くんでしょ、という大きなスーツケースをゴロゴロ転がした。

この大して珍しくもない行動に、どれだけ憧れたことか。
しかも行き先は憧れ続けた聖地、New York。遂に出発したのだ。
憧れのNew Yorkへ。
緊張のドキドキと嬉しさのウキウキで、見慣れた駅までの道のりが、特別な風景に見えた。……ような気がした。
もうウキウキ過ぎて目には映っていたが、風景は見えていなかった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?