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お客様は神様ではありません

私は昔から、客だからと言って店員に横柄な態度をする人が嫌いです。

食事をしていて、近くで「おい!これぬるいやんけ!新しいのん持ってこいや!」みたいなのを耳にするだけで気分が悪くなります。
※こんな大阪弁を使うから、大阪人は怖いとか言われちゃうんですよ!

若い頃、デートをしていてもこんな感じのことを言う人なのだと分かったら、異性としても友だちとしても【ナシ】判断の基準になるくらい。
お金を払っていたらそんなに偉いの?たかが何千円で?
初対面の人になんでそんなに上から物言えるの?

相手が学生バイトのような店員さんでも最低限の敬語は使ってほしいし、常連さんぐらい仲良くなったとしても、最後には「ありがと〜。また来るわな〜。」ぐらいな感じまでにしてほしいです。
【親しき仲にも礼儀あり】ですから。


飲食店など日常的なお店の場合

私だってね、例えばグラスや小皿が汚れていたりしたら取り替えてもらいますよ。普通に。

「すみません。これ汚れているんで
取り替えてもらえますか?」みたいに。

冒頭で書いたような、ぬるい食事を提供したり、汚れた食器をそのまま出すような飲食店を擁護したいわけでもない。
ガチャンと音を立ててお皿を置くような定員さんをみたら「あぁ、バイト教育ができてないな~この店。」とは思います。

ただ、客としての言い方がどうかと言うこと。
たかだか数千円のお金を払った程度で、「お客様は神様なんだろ?」みたいに上から目線で偉そうにするのが意味わからんのです。
お店側がサービスを提供する上での心構えとしてこれを言うなら素敵なことでしょうが、客側が使う考え方ではないよねって話。

何かサービスが気にいらなければ、もう行かなければいいんだし。
美味しかったら「ありがとう、ご馳走様。」と言ってまた行けばいい。

インストラクターの場合

スポーツクラブで働いていた時、むちゃくちゃなクレームや要望を言うお客さんもいました。
スタジオプラグラムを変更すれば、「この曜日と時間に変えられたら、参加できなくなる!」という方は毎回数人おられます。

プログラム変更はとても気を遣うし大変です

わかりますよ。言いたくなる気持ち。
でも、人気のある外部講師はいくつも掛け持ちしているからその都合だってあるし、クラブ側もちゃんと参加人数の統計を取って、飽きないように入れ替えたり新しいものを入れたりしてるんですよ。
全員が100%満足する曜日や希望時間帯にプログラムを作るなんて不可能なんです。

こんな常連おじさんもいました。
「お風呂の温度は41度ということだが、40度だとぬるくて42度だと熱いと判断した根拠はなんだ?」
「リラクゼーションルームのテレビが8チャンネルの理由と、音量が23の理由はなんだ?マッサージチェアの何列目に合わせた音量なんだ?」

はぁ。。。
も~~う! そんなに文句言うなら自分の家で、好きな温度のお風呂に入って、好きなチャンネルと音量でテレビ観なはれや!て感じです。
もちろん、こう思いはしたけど言うわけないし、ちゃんと月会費を払ってくれている大事なお客さんだから、きちんとできる限りの説明とお答えはしましたよ。

ほとんどのお客さんは「いつもありがとうね~。」と声をかけてくれる良い方ばかりで、クレームはほんの一部の方だけでしたが。
12年間スポーツインストラクターしてりゃあ、まだまだ衝撃的な利用者さんの話はありましたが、今回はここまで。

年配の方だと朝から夕方まで、家に居る時間より
長く過ごされている人も多いです。

保育士の場合

保育士をしていても、保護者の方から無茶な要望を言われることがあります。
「洗濯物が大変だから、何回も着替えさせないでほしい」
「うちの子、焼いたパンしか食べないからトーストして出してほしい」
「〇〇ちゃんは暴力的だから、同じグループやテーブルにしないでほしい」
「昼寝をすると夜なかなか寝ないから、寝かせないでほしい(2歳児)」
「紙パンツも高いから、ちょっと濡れたぐらいで替えないでほしい」
「あの先生は嫌いだから、来年の担任にしないでほしい」
などなど。

集団で生活する園として、対応できることとできないことがあります。
できない場合はその理由を伝えますし、親でなはく【子どもにとって最善のこと】は何かを伝えます。

あくまで「子どもにとって最善」のことを大切に。
親の就労支援より、親の教育方針より、それが最優先。

保護者はお客様ではないですからね。
前記事でも書いたように、保護者と先生の間に上下関係などありません。
子どもが成長していくための手立てを一緒に考えていくパートナーとして、保育士を見てほしいのです。

不動産業者とオーナーの場合

私が不動産投資を始めたいと考えて物件を探している時も、色んな不動産業者さんや営業の方がいました。
私が買う側なので、お客さんであることは間違いないのでしょうが、構図的には「売りたい人」と「買いたい人」の仲介をしているのが不動産屋さん。向こう側にもお客がいるのです。

何かと交渉ごとが多いため、いかにこちらの条件を聞いてもらえるかがカギとなります。なので、私は上からでも下からでもない口調で丁寧に接することを心掛けました。
親身になって対応してもらうためには、こちらも誠意を持って。

私はメールや電話の返事もひとつひとつ、ちゃんと返していました。
適当に無視してしまうと、次にまた物件を探したくなったときに、自分が適当に流されるお客になってしまうので。
優先順位を下げられないお得意様になるほうが、いい物件を紹介してもらえると思います。

私が買った、記念すべき1件目の収益物件です。
来年2件目を買えたらいいな。
目標は、毎年1件ずつ増やしていくことです。

まとめ

社会人として生活し、働いていると、誰もが「お客さん側」にも「サービスを提供する側」にもなると思います。
自分だけはクレーマーなんてならない!と思っていたって、人間同士だもの、感情や好き嫌い・合う合わないがあり、うっかり文句を言いたくなることぐらいあるでしょう。(私だってもちろんある!)

でも、要はその言い方なんだよね。
伝えたい要望は同じだとしても、感情や口調がきつすぎると受け取る側は疲弊してしまう。その要望が、サービス提供者にとってすごく為になる指摘かもしれないから、言うこと自体は別に構わない。

その【伝え方】が大事ですよね。どう伝えたら相手がちゃんと受け取ってくれて、対応してもらいやすいのか、いつも考えて話すようにしています。

商売でもサービス業でも、人と人が接するときには、お互いが気持ち良くやりとりできたらいいなと思う、40代オトナの意見でした。
おしまい。


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