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誕生日おめでとうフォーレ!のための曲 #06

今日にぴったりな、今日のための音楽を紹介

ガブリエル・フォーレ(1845–1924) /   ピアノ組曲 『ドリー』作品56

今日は、フォーレの、誕生日!
読点はしっかりと拍を空けて読む。そして ”!” は印象強いフォルテシモで(この場合の ”!” に強弱記号があったらどんな風に読むかなんてことは知らない、とにかく言葉には音楽が流れている。わたしはそれをいつも感じている)

なのでわたしは本を読みながら音楽を聴くことができない。できるけれどどちらかはそうしているフリ、になってしまう。まあどうでもいいことだ。


誕生日おめでとうフォーレ!のための可愛い組曲『ドリー』

フォーレが誕生したのは今からちょうど175年前のフランス。ロマン派から近代のフランス音楽へとちょうど移り変わるその頃である。クラシック音楽において最も(わたしにとっても)重要な時代を生きた作曲家、大規模な作品よりは室内楽などの小規模の作品を好んで作った彼の作品から、今日は聴こうかと考えたときに真っ先に浮かんだのが『ドリー』である。

この曲はフォーレが親しくしていたバルダック家の娘エレーヌの誕生日に贈った曲である。ドリーとはエレーヌの愛称
そこまで難解な曲ではないので、親しみやすい。ピアノの発表会で先生と連弾する子供の姿が目に浮かぶ。実際にその現場に出くわしたことがある。
カノン形式(前のメロディーを繰り返して模範すること)で進むフレーズがとても愛らしく、あたたかい。
フォーレが可愛がっていた子供にちょっとしたプレゼントとして、いい意味で軽く描かれた”小規模さ”がこの作品の魅力だとわたしは思っている。

ピアノの連弾だけでなく管弦楽用に編曲されたものもあり、すごくそちらも好きだけれど今日は連弾のほう。

フォーレはこの全部で6つの小品からなる曲を毎年誕生日に1曲ずつプレゼントしていたそう。素敵、わたしもエレーヌになりたい。

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