私と夫とFF14問題
夫がファイナルファンタジー14(以降、FF14と表記)にすご~くハマっている。毎日しっかり1時間以上プレイするほど。FF14はネットゲームで、同じ世界にたくさんの人がログインして一緒にプレイができる。友達もできて順風満帆なネトゲライフを送っているようだ。
数か月前まで、夫はFF14のやりすぎで会社を遅刻したり、休んだりということを続けていた。また、FF14関連商品をこっそり買って、私に隠していたりと、無駄な秘密を増やしていた(掃除してたらバレるのに)。夫は仮想空間にのめりこみ、現実がおろそかにしている。それが原因で私と喧嘩になったりもしていた。私も「ゲーム」というものが好きなので「FF14」を批判したくはない。しかし、「FF14」が原因で彼の素行は明らかに悪くなっている。どうしたものか…と考えたし、いろいろ話をしたりもした。
解決するきっかけになった出来事は2つあったと思う。
ひとつめは3日間連続で会社を午前休したこと。もちろん、夜中にFF14をやっていて寝坊したの原因だ。
「次、寝坊したらFF14禁止ね。ついでに“夫が現実をおろそかにしているため、FF14のプレイを1か月禁止いたしました”って、SNSに書くからね!」
夫はFF14用のSNSアカウントを持っている。そこに「こいつはログインさせないから、フレンドの皆さんすみませんね」…という旨を私が書き込むからな、と脅した。長期間ログインしない原因が妻に怒られたからだ…というのがバレるのが恥ずかしかったのだろう。その脅しは効果テキメンだった。
しかし、根本的な原因解決になっていないと思った。長時間、夜中までプレイする…という行為は収まらなかった。今度は体を壊してしまう。でも、これで本人も「やばいかも…?」と感じたようだった。
解決するきっかけとなった出来事のふたつめは、私自身がFF14に参加したことだと思う。今年の3月に「FF14ファンフェスティバル」というイベントがあり、その参加チケットが当選した。チケットはふたり分。夫と私でフェスに参加することになった。この、チケットが当たったからふたりで参加しよう、というのが良かったのだと思う。
夫婦の会話の中で「FF14」の話題がとても増えた。だから、夫が何を考えてゲームをしているのか、何故ゲームを夜中までやっているのか、自然な言葉で引き出せた。
夫が夜中までゲームをやっていた根本的な原因、それは「次の日会社に行くの嫌だったから」という現実逃避だった。夫は「ボスが~」とか「レベル上げが~」とか、ゲーム内コンテンツを言い訳にしていたし、私も「きっと夜中まで変なフレンドとつるんでいるんだろうな」くらいに思っていた。
しかし、夫のフレンドは非常に常識のある方々ばかりで、むしろ夫がゲーム内に居すぎる人だった。「なんでフレンドはみんなログアウトしたのに、あなたはダラダラとプレイしているの?」というニュアンスの問いを何回か投げることで、やっと本当の理由が見えた。
当時、夫は自分のやっている仕事・努めている会社に将来性が見えず、負の感情を溜め込んでいた。だから、朝起きて会社に行くのが憂鬱だった。
私が言うのもなんだが、私の夫はITの仕事に関しては相当できるし、相当なプロフェッショナルだと思う。天才とまではいかないけど、秀才だと思う。羨ましいくらいITが天職なのだ。しかし、その当時勤めていた会社はIT関連部門ではあまりにも遅れており、IT人材にも投資しない(できない…ではない)会社だった。そりゃ腐るわ。
それがわかれば話は簡単なもので、さっさと転職していただいた。もともと数年前から転職の話はしていたので不安も問題もない。ちゃんと自分のやりたいことに向き合うように応援した。第一志望には落ちてしまったけど、友人の紹介もあり今はとても良い環境の会社に勤めることができている。(友人にも本当に感謝!!)そのおかげか、今は朝もちゃんと自分で起きるし、夜は25時くらいでゲームを切り上げるようになった。
もうひとつの問題である「関連諸品をこっそり買っては隠す」問題は、私と夫の考えや思い込みのすれ違いなだけだった。夫は隠しているつもりはなかったらしい。ただ、私が興味ないモノを買ったことなんて、報告する必要がないと思っていたようだ。私は、他のモノ…例えば漫画や音楽CD、DVD、ゲームソフトはいつも「買った~」と言われていたから、そのノリで言ってくれればいいのに…と感じていた。
知らないうちに知らないものが増えている…。どんどん増えるけど何にも言ってくれない。私は、買ってくることが嫌なんじゃなくて、何も言ってくれないのが嫌なんだ…ということに気が付いた。…嫌というより、寂しかったのだと思う。
これは私も反省すべき点で、自分の嫌だと感じることの根っこを自分でも探るべきだった。夫は、私に「無駄遣いしているでしょ!」と言われるのが怖かったから言わなかった…というのもあるのかなぁと思っている。言い出しにくい環境を作っていたのかもしれない。
ゲームはね、悪いものじゃないんだよ。やっぱりコミュニケーションが足りないだけだった。今ではふたりで、FF14を「適度に」「楽しく」プレイしているし、関連商品もふたりで眺めている。
FF14。操作は難しいけれど…グラフィックが美しくて、キャラクターも可愛くて、私もとてもすきになった。開発チームの熱量がしかっり伝わってくるので、プレイしていて気持ちがいい。紹介動画を作ってYoutubeで公開したいくらい、私もだいすきになった。たくさんの人にプレイしてもらいたい、素晴らしいゲームだ。ぜひ、公式が出している動画だけでも見てほしい。
そういえば、6月21日に、FF14内で本当にあった親子の物語「光のお父さん」という映画が公開されるとのこと。ドラマ版もよかったし、面白いと思う(ダイレクトマーケティング)。
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