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コーヒーという非日常を望む

私にとって、コーヒーは非日常です。

ブラックコーヒーの美味しさに気づいたのは、初めての海外旅行の時。
ドイツのホテルで朝食に出された一杯のコーヒーでした。

あぁ、コーヒーってミルクを入れなくても美味しいんだな。

帰国後、家でもブラックコーヒーを飲むようになりました。けれど、すぐに止めてしまいました。理由は、家でコーヒーを飲んでも美味しく感じなかったからです。また、普段飲むにはカフェインがキツかったというのもあります。

それから、私は旅行などでホテルに泊まった時だけブラックコーヒーを飲むようになりました。インスタントのどこでも売っているコーヒーでも、ホテルの客室や朝食の時間にコーヒーを飲む時間は、どこか満たされたような安らぎを私に与えてくれました。

私にとってコーヒーは非日常の象徴のようになりました。


コーヒーを飲みたい。

そう思うのは、私が現実に疲れて非日常を望んでいる時です。

つまり、最近の私はだいぶ疲れているのではないかと思います。

仕事も今までより前向きに頑張ろうとしているし、勉強も頑張りたいと思っているし、こうしてnoteや小説などの文章を書こうという気持ちもあります。

そのような前に進みたい気持ちが強い反面、台風による影響で体は全くついてきません。半月ほど頭痛に悩まされ、体の節々が痛み、ストレスが蓄積されていきます。頭が働かない、良いアイデアが浮かばない、集中できない、感情が動かない、という小さな問題が目立つようになってきました。

そろそろ休まなきゃダメなのかもしれません。
体力ではなく、精神的に。

未来のために今や過去を疎かにしていては、当然幸せを感じられません。
遊び心と想像力を楽しみ、非現実的な憧れに心を躍らせる。その瞬間を待つ、美しいものに囲まれた静寂。

一杯のコーヒーから得る非日常は、そういうものの一つなのです。

あの日、ドイツで未知の世界にワクワクしたように。


今はお金を節約したいので、ホテルでコーヒーを飲むというのは残念ながら難しいです。しかし、コーヒーから連想して自分にとって大切なことを思い出すことはできます。

もしかしたら、カップの中の暗闇に映る煌めきから、何かを掬い上げられるかもしれません。


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