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ずっと、マリン号を探していた

こんにちは。雪よもぎです。

突然ですが、皆さんは『黒ねこサンゴロウ』という本をご存知でしょうか?
作者は竹下文子先生、絵は鈴木まもる先生による児童書です。


一人が好き。
かつて学校に馴染めなかった私は、この本の主人公サンゴロウの「一人が好き」という生き方に救われました。

この本は私の価値観にかなり影響を与えていると思います。
主人公が一人でもしっかり生きる強さを持っていて、でも周囲の人(ねこ)のことも彼なりに大切にしていて、とにかくカッコいいのです。
時に静かで、時に激しい、その生き様はまるで海のよう。

そんな主人公はマリン号という自分の船を愛する船乗りで、よく一人で旅をします。船が話すわけではありませんが、マリン号とサンゴロウの関係は本当に良きパートナーといえます。


さて、私はずっと自分にとってのマリン号、唯一無二の大切な何かに憧れ探し求めてきました。美しい帆船と黒ねこの挿絵をながめながら。

でも、そんなものは簡単に見つかりません。
いつしか探していたことすら忘れていました。

それでも、生きていてふと弱気になった時、自分が嫌になった時、脳裏に浮かぶのは船の上に毅然として立つ彼の姿。

私が普段一人で過ごしていても割と平気なのは、彼のように強く在りたいと心の片隅では思っているからなのかもしれません。note でグズグズと不安や愚痴を書いている程度に自分は弱いのですが、あと一歩のところで暗闇の方へ進んでしまうことが無いのは、この本のおかげかなあと思ったりします。

一人でも大丈夫。
本当はどこへでも行くことができる。


案外、マリン号は目に見える何かではないのかもしれません。
本当はずっとそばにあって、自分の道を示してくれる。無意識のうちにずっと愛していて、愛されている。
こんなことを書くと、スピリチュアル的な話なのかと思われそうですね。
あはは。


強く在りたい。

最近また、そんなことを思うようになりました。
自分にとってのマリン号はきっとここにあります。見えないだけで。

だから、もしもこの先自分で選んで進んだ先に誰もいなくても、
それはそれで、この本に導かれた私らしいと思うのです。

怖くても、しっかりと舵を握って乗り越えていけるような、
私も彼のように強く生きていきたいものです。きっとマリン号は応えてくれるはず。私はそう信じています。


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以上、好きな本についての読書感想文っぽい何かでした。
じつは、私は読書感想文というものを学生時代に一度も書いた記憶がありません。田舎の学校だったからでしょうか? 適当な感想くらいは書いた覚えがありますが、ちゃんとした作文としては書いたことがありません。だから正しい書き方は全然知らないのです。

なんだか普段の自分とは違うポジティブな記事になりました。
いや、これはこれで自分の気持ちではあるので、無理に明るい記事を書いたわけではないですよ。念の為。

もし良かったら、『黒ねこサンゴロウ』シリーズは図書館の児童書コーナーによく置いてある本なので読んでみてください。

ここまで読んでくださって、ありがとうございました。

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