褒めるところ

問題提起したいわけではなく、あくまで個人の感想を書いてみようと思う。


子どもの学校に生徒のことを褒める先生がいる。

褒めるというと、いやぁそれはどの先生も褒めるところは褒めるでしょう?と思うかもしれない。

ここでの褒めるは『よく頑張った!えらい!』ではない。

身バレしないようにぼかして書くのは少し難しさを感じるが、女生徒に対して『今日もかわいいね!』『おぉ~今日も美人だなぁ!』といった具合に容姿を褒める
男子生徒にはイケメンだね!等と言っているのは聞いたことがなく、あくまで女子生徒に言っているそうだ。

ある学年では【可愛い子ばかり贔屓する】という不満も出ているとのこと。

私の子どもの学年はその先生の発言をノリとして受け止めているようで、今のところ不満の声は表立って上がってはいないようだ。


私自身は前回も書いたようにコンプレックスの塊である。

太っているし、顔も可愛くタイプでもなければ美人なタイプでもない。歯並びも悪い。
手や足がキレイなわけでも長いわけでもない。なのに足のサイズはやや小さめで合う靴を探すのに少々苦労する。
爪の形もキレイな楕円形ではなく丸い形。指の関節も太い。
身長は日本人女性の平均といったところ。
髪の毛は太くて硬くて量が多く、癖毛の天然パーマだ。

そんなコンプレックスでできたような人間の私が子どもからこの先生の話を聞いた時に、ふと引っかかることがあった。

【容姿にコンプレックスがある子は、見た目が可愛い子や美人な子に対して先生が『かわいいね!』と声を掛けていることをどう思っているのだろう?】

【自分の目の前で『美人だね!』と声を掛けられているのに、自分は声を掛けられなければどう思うのだろう?】

結果それが他学年の【贔屓している】という印象を与え、不満に繋がっていくのではないだろうか。


私の子どもは気にしていないのだし、周りの子も楽しんでいるのなら私がこのことを気にする必要はないのかもしれない。

ただコンプレックスというものはおおっぴらにはなかなか言えないものだと思う。

周りのお友達が楽しんでいれば自分は不快に思っていたとしてもなかなか言い出せないでいる子はいないのだろうか?

先生なりの冗談であり、ノリであり、少しでも生徒達との距離を縮めよう工夫してのことだと思う。
子どもの学校の先生達はみんな子ども達と和気藹々とやってくれているようだし、親としても大きな不安材料はない。

だが先生が率先して人の容姿を褒めるというのは、年頃でコンプレックスを抱えた子にとっては笑えない冗談ではないだろうか。

教師も人間なのだから、可愛いと思うこともかっこいいと思うこともあるだろう。

ただ個人的には容姿ではなく内面を見てほしいし、人間見た目じゃないぞ!というお手本となってほしいと思うのは我儘すぎるだろうか?

このことを先生や学校にお伝えすることはないが、子どもが学校に通うようになって数年、こんな感覚を抱くこと自体モンスターペアレントになるのでは?と不安になる。

だが子どもを預かってもらっている親としては、学校は勉強以外にも人として大切なことを学ぶことのできる貴重な場であると考える。
人生においてとても短い学生生活でしかできない経験をし、経験を通して教科書からは学べないことを学んで吸収してもらいたいと思っている。

先生には是非容姿だけではなく、生徒達の内面の素晴らしさを見出して平等に褒めていただきたいものである。

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