easy poem「陸橋」
電車は西に向かっている
日の入りの太陽を
追っているわけではない
私は私を追いかけて
あるいは
あなたがあなたを追いかけて
北へ向かっているように
音が変わる瞬間の
車輪の決意は
遠くへ響いてから
私の耳に食い込む
その瞬間がとても好き
耳の裏のGIVENCHYが
鼻腔をくすぐる
河川敷を歩く犬たちに
感ずかれているに違いない
それならば、おもしろい
紐を操る人を困らせるほどに
走ってみたらいい
freedomと吠えてみたらいい
いよいよ河を渡りきったら
追いつくだろう
軽薄なおしゃべりは右から左へ
チェックのマフラーの女子高生の
若い膝小僧を追い越して
私は私に追いついて
私とあなたの中間地点
絶頂地点まであと8分
#日記 #詩
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