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日記「母と娘とおっぱいと」

私の母はもうすぐ喜寿を迎える。共働きの兄夫婦と二人の孫の世話で、未だ家事と育児から解放されずぼやくことしばしば。突然ふと私の家にやってきては愚痴をこぼす。あまり良い気持ちはしないのだけれどこれも親孝行になるのでは、と、ただ聞いて「そだね~」と肯定する。私は子供の頃から外でばりばり働き自分自身の世界を持つ母に対して、寂しさや怒りみたいなものを感じていた。家族を蔑ろにしていたわけではない。でも私には足りなかったのだ。

私はひとり娘が大好きでたまらない。ひとりっ子ということもあるのか何でも私にべらべらとしゃべる。それこそ普通は親に聞かないだろうという恋愛相談もされる。性的なことも臆せず聞いてくるので言葉を選びながら、ん?いや割とどストレートに答えているかもしれない。おかげで彼氏との進捗具合も私は把握している(笑) 良くも悪くも友達母娘。それが嬉しいし楽しい。一緒に買い物に行ったりカラオケに行ったり。周囲には娘に甘すぎると揶揄されることもあるけれどあまり気にしていない。私には足りなかったもの、娘は足りているだろうか。

これまで母は私に会うと「あんたは40も後半の割に若い。40後半なんてまだ若くていいわね」と言っていた。母の欲目とはいえ悪い気はしない。私は娘をみて「若いっていいね」とよく言う。特に痩せ型の娘はどんな服も着こなすし肌ツヤはまるでイルカのよう。それでもお年頃の娘は体型を気にしている。先日「ちょっとママ!鏡の前でパンツいっちょで並んでみようよ」と急なお申し出を受ける。パンツいっちょで並ぶ。あれれ。さすがに若いのと比べると自分の身体は目を逸らしたくなるほど醜い。「ほら!下半身がママ似なんだよ!太ももが張ってんだよ!」痩せ型の娘でも太ももの張り具合が気に入らないらしい。「お尻もでかい!」おいっ!この安産体型のおかげであなたは元気に産まれたんだぞっ!パンツいっちょで体型論争。そんな最中に母が突如やってきて「あんた達なにやってんの?(笑)」と大笑いする。「あらやだ!あんたおばさんね~(笑)」えっ!?いつも歳の割に若いって言ってるのに急に!?そりゃ18歳と並べば仕方ない。

「ちょっと、ばあちゃんのおっぱい見せてあげるわよ」は?母はTシャツを脱いでブラジャーを外す。「おお~(私)」「ばあちゃんめっちゃきれいなおっぱい!!(娘)」76歳とは思えぬそこそこ巨乳の美乳。垂れていない。日々スポーツクラブでの運動の賜物か。。。
「ばあちゃんもママもおっぱいあるのになんであたしはちっさいの~!!!」

母、、、そこそこ巨乳の美乳
私、、、大きくもなく小さくもない
娘、、、痩せ型ゆえか少しの膨らみ

山で喩えるなら

母、、、富士山
私、、、浅間山
娘、、、高尾山

女三代おっぱい論争。三人ふと我にかえりいそいそと服を着る。女は胸のサイズや形は歳に関係なく気になるものなのだ。それぞれに美点があることを忘れてはいけないという結論に至る。奇妙だけれど楽しい時間だった。母の人生、私の人生、娘の人生。おっぱいと同じ。それぞれ違うけれども美しいのだ。

日々スポーツクラブでの運動で保つ母の胸。
YouTuberを見ながら育乳体操をする娘。

「ママ痩せればめっちゃきれいな身体やん!」
ぶすっ!ぐさっ!おふっ!や・せ・れ・ば!

私の人生もまだまだこれから美しくなれる。

#日記
#おっぱい
#母娘

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