Fカップキャバ嬢今は男。なぜFTMがキャバ嬢になったのか?
『僕は現在名古屋市錦3丁目でオナベバーVenusを経営しているが、オナベバーで働いた事がない。』
水商売の経験は女の子としてキャバクラでキャバ嬢・スナックでのホステス経験が全て。
これはどうやら結構珍しいパターンらしい(笑)
ではなぜそういう道を歩いたのか...
僕がキャバクラで働き始めたのは、18歳の頃だった。
高校を中退したけど、その後に行った通信制の学校で単位を取り奇跡的に同級生から遅れる事なく進学が出来た。
通信制の先生がたまたま、新しく出来る専門学校の看板を見つけて紹介してくれたのが、名古屋美容専門学校だった。
そこで、僕は初めての彼女とかけがえのない友達と出逢うことになる。
一目惚れをした彼女。大好きで仕方がなかった。
大好きな彼女がキャバクラで働くと言い出す!!
ある時、せっかく出来た彼女がアルバイトをすると言い出した。。
コンビニかなぁ~ ファミレス?
とか思っていたら。。。
まさかの「キャ、キャ、、キャバクラ!!!」
ずっと一緒にいたいのに、キャバクラ・・・
お客さんとして行けるお金もない。
僕は考えた。
「そうだ!一緒に働こう!!」
我ながら斬新な考え(笑)
でも、外見、性別が「女」の僕にしか出来ない名案だとさえ思っていた。
もちろん変わらず、当時も性別違和のストレスはあったけど、「彼女」が出来たことで僕はすっかり救われていた。
彼女が僕の事を男として見てくれていたかはわからないけど、ノンケ・ストレートの彼女が「男とか女とか関係なく人としてえりちゃんが好き」だと言って男より僕を選んでくれた。そのことで無くしていた自分の存在意義を持つことが出来た。
そのころには、普通の男では絶対出来ないこと。例えば、
彼女と一緒に女湯に入れること。そんな事も僕にしかできないメリットだと思っていた。
そんな事も感じていたから、キャバクラで彼女と一緒に働ける僕はラッキーくらいに思っていた。
男の人は恋愛対象じゃないけど苦手ではない。恋愛対象じゃない分緊張しないし。
ドレスやスカートを履くことはプライベートでは絶対ないけど、仕事=コスプレ。女装している感覚に近い感じで本人的には結構楽しんでいた(笑)
この時の気持ちは後程、FTM、性同一性障害、ノンケの方、だれに説明しても??のリアクションだけど。
彼女より売れてしまったキャバクラ時代
「性同一性障害、FTMに限って胸が大きい」という説がある。
僕もそれに当てはまりFカップだった。
Fカップで18歳となるとそれだけでお客さんは優しかった(^^♪
初めて席に付いたお客さんが気に入って「指名」をしてくれた。
それが自信となって勢いがつき、すぐにその店のナンバー1
になった。
彼女と一緒にいたい一心で始めたバイトだったのに、忙しくなって彼女より帰りは遅くなる毎日。。?? これは想定外。ドレスを着て化粧をして、僕は何をしているんだろう。。。
店からの帰り道。お客さんに送ってもらう車の窓に映る自分の姿を見ていつも目を逸らしていた。
そんな毎日だったけどこの頃から、沢山のキャストの中から自分を選んでもらえる喜び、頑張ったら頑張っただけ評価される「水商売」の魅力にはどんどん惹かれていった。
この時の想いがオナベバーVenusを経営している「今」の原点となる。
給料も普通のアルバイトでは頂けない額を頂いた。
それで彼女と美味しいものを食べたり旅をしたりプレゼントを買ったり..自分のコンプレックスである「女」の部分で稼ぐお金が大きくなればなるほど、自分が感じているマイナスの部分を無理やりにプラスに変換して心のバランスを保った。
キャバ嬢をやったことで、心と体がバラバラなのをもっとややこしくしていた当時の僕だが、性同一性障害の自分と、向き合いながら、逃げながら、その時その時を僕なりに必死に生きていた。
鈴木優希のセミナー活動、LGBTについてのコンテンツを掲載しているオフィシャルサイトも是非見て頂けたら幸いです!
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