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勘違いしたもん勝ちです

東京の四谷三丁目に、坊主バーというところがあります。
7~8年くらい前に、たまたま知り合った寺社好きな人たちと一度訪れました。
そこでの体験は私にとって、今でも覚えていてそっと大切にしているものなんです。

そこにはさまざまな宗派のお坊さんたちが入れ替わりで店員さんとしてやってきて、来店客たちとお話してくれます。

私たちのテーブルにも、お坊さんがやってきてくれました。
興味津々でいろいろ聞く私たち。
宗派の異なるお坊さんたちが集まっていてなにか衝突したりすることはないのか、という、今考えたら不躾な質問に対しては。
「うーん、ここで私はそういう経験はないですね。宗派が違うといっても、目指すところは同じで山登りのルートが違うくらいの感じなので」

なんてわかりやすい例えなのでしょうか。
それに、仕事とかでも参考にしたい姿勢。
相手を尊重し、やり方が少し違うくらいのことには細かく反応しなくていいってことなんでしょう。

そして、私たちに共通した相談がありました。
自分に自信が持てない。
人の目を気にしてしまうことがある。
物事をネガティブに捉えたりしてしまう。
というもの。

それに対するお坊さんの回答が、今回のタイトルです。
「人生は、勘違いしたもん勝ちだと思うんです」
そのココロは。
人の目を気にするのも物事をネガティブに捉えるのも、全部想像でしかない。
本当のところはわからない。
であれば、自分の都合のいいように勘違いしていたほうがずっと生きやすくて楽しいですよ。
だって、その勘違いかもしれない考えを人にペラペラしゃべる必要はない。
誰かからわざわざ「あなた勘違いしてますよ」と言われることなんてほぼないのだから。
だから、私って最高だわぁ、と思ってたらいいんですよ。
……というものでした。

目からウロコ。
あぁ、確かになぁ。
直接クレームをもらう以外は、全部自分の想像。
いかに無駄に悪い方向に想像していることか。
さらにそれの意味のなさを、優しくスパッと指摘されました。

それから私は、なにか悪い妄想をしたときや人の目が気になったときなど、このときのことを思い出すようにしています。

もしかしたら私ってば最高なやつかもしれない。
それを「本当」に限りなく近づけるための努力も合わせて必要ではありますが、ね。

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