見出し画像

フェルメールの「窓辺で手紙を読む女」との再会

今年最強の吉日と言われる3月26日は、
予約していた
「ドレスデン国立古典絵画館所蔵
『フェルメールと17世紀オランダ絵画展』」へ。

今回の目玉はフェルメールの
「窓辺で手紙を読む女」。

実はこの絵には関西に住んでいた頃、
神戸で開催されたドレスデン美術館展で
出会っていました。

前回から今回の再会までの間に
大規模な修復が行われて、
フェルメールではない他者によって
塗りつぶされていた
キューピッドの画中画が姿を現したのです。

しかも、所蔵館以外で公開されるのは
今回が世界初なのだとか。

今回の美術館のチラシも工夫されていて、
一見修復前の絵のように見えますが、
チラシの上部をめくると修復後の絵が
現れるのです。

(1枚目の写真は修復前、
2枚目の写真が修復後。
この美術館チラシ、わかりやすいですよね)

今回、コロナの影響で開幕が遅れ、
会期が短縮したこともあり、
「見逃さないうちに!」
と早めに予約。
(最終日は4月3日ですから、あと少し!)

昨日、わくわくと上野の東京都美術館へ
向かいました。

今回はフェルメールの作品は1点だけですが、
他の作品も素敵でした。

フェルメールの作品を思い起こすような
「真珠の装飾品をつけた若い女」(ドロスト)
「ヴァージナルの前で歌う女」(スリンゲラント)
「手紙を書く男」(ネッチェル)
などの作品もあり、
フェルメールの時代を感じながら鑑賞

今回の目玉、フェルメールの
「窓辺で手紙を読む女」
の調査と修復については
かなりの展示スペースが割かれていて、
修復前の絵の複製画と、
本物の修復後の絵が展示されていて、
ここだけお客様が殺到していました。
(他の部分はゆっくり楽しめました)

「修復後の絵を見ちゃうと、
元の絵はなんだか間が抜けて見えるね」
という声も聞こえましたが、
わたしはそうは感じませんでした。

もちろん、フェルメールは意味を込めて
キューピッドの画中画を描いたのでしょう。

でも、写真のとおり、
今回の修復で現れたキューピッドの画中画、
結構大きいのです。 

あくまで個人の感想ですが、
わたしはこの画中画がない方が
見る方の視線も散漫にならずに
一心に手紙を読む女性の表情に
引き寄せられる気がしました。

「この手紙には、何が書かれているんだろう・」
そう思いながら、
この部屋の静けさや
読んでいる女性の感情の動きを
自分もその場で
目撃しているように感じたのです。

修復された絵は全体的に明るくはっきりとして、
大きなキューピッドの画中画は
嘘や欺瞞を表す仮面を踏みつけて
「誠実な愛の勝利」
を示しているのだそうです。

でも、それがないことで感じる余韻もいいなあ、
と思うのです。

修復については感じ方は
人それぞれだと思いますが、
窓から入る光の表現や感じる静謐さに
フェルメール作品の魅力を感じました。

そして、これまでも
東京都美術館へは何度も足を運び、
桜の時期に行ったこともあったのですが
確かそれはまだ東京に住み始める前のこと。

当時は上京時に他の予定も詰め込んでいたので、
美術館に行く道すがらに桜の花は見ていても、
上野でしっかりお花見をしたことは
なかったのです。

昨日は曇り空ではありましたが、
初めて上野公園でお花見を楽しみました。

パンダの赤ちゃんの公開も始まり、
お花見シーズンでもあるので、
あまり混んでいそうなら
早々に退散するつもりでしたが、
そこはまだコロナ禍。

雨の予報もあったので、
「ザ・週末のお花見」の混み方にはならず、
予想していたほどの人出がなかったのが
ありがたかったです🌸

予定していなかったお参りもできて
思いがけなく充実したお花見になったのですが、
長くなるので、それはまた改めて投稿しますね。

今回も最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。

🌸今日は「さくらの日」だそうです。 

わたしも近所の井の頭公園の桜を
楽しんで参ります🌸

カフェで書き物をすることが多いので、いただいたサポートはありがたく美味しいお茶代や資料の書籍代に使わせていただきます。応援していただけると大変嬉しいです。