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第80回 「お金を持っていない人にたくさん売る」だと、地獄モードへ一直線!?
富裕層と向き合う
先日、近畿大学で講義をさせていただく機会がありまして、せっかくなので最新刊『夢と金』(幻冬舎)から「富裕層の財布」という踏み込んだテーマでお話しさせていただきました。
「人口(お客さん)がメッチャ減っている時代の生存戦略は、『たくさん売る』じゃなくて『お金持ちに高く買ってもらう』だろ。
その為には、お金持ちの性格(ニーズ)を把握しとけよ。
お金持ちってのはな…」といった酒場のオヤジ的な内容です。
ところ変わって昨夜。
ファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』のスタッフのYakoさんが日本に来られていたので、呑みに行ってきました。
【NY生活】
先週、29年間の歴史に幕を閉じたブロードウェイショー『STOMP』(#本当にお疲れ様でした)のレギュラーメンバーだったYakoさんから聞かせていただいた「STOMPの最後」の話は非常に面白く、
そこから「エンタメを続けていくには?」というテーマで、「NYでのビリオネアとの付き合い方」の話になりました。
近畿大学と同じく、ここでも「富裕層と向き合うことが大切だよね」という話に。
富裕層は富裕層とつるむので、日本の地方都市で生まれ育つと、基本的には富裕層と繋がることはありません。
なので、「富裕層が何を求めているか?」のデータがとれておらず、富裕層向けの商品・サービスの設計が「当てずっぽう」になっていることがほとんど。
というか、そもそも最初から富裕層を相手にしていない(富裕層を顧客から外している)サービス提供者がほとんど。
これでは、「お金を持っていない人にたくさん売る」という地獄モード一直線で、サービスは立ち行かなくなります。
そんなこんなで、今日は「富裕層」の話を少しだけしたいと思います。
利用者に売るのではなく、寄贈者に売る
思いつきで始めたNFTプロジェクト『CHIMNEY TOWN GIFT』がおかげ様で絶好調です。
#DAOの皆様に感謝です
こちらは、国内外の子供施設に絵本を寄贈したことを証明するNFTを販売するプロジェクト(=NFTの売上が全て絵本寄贈に充てられるプロジェクト)なのですが、
先日は、「(株)和髙組 代表の高橋さん」が、スポーツ教室『忍者ナイン沖縄』の子供達270名に絵本を寄贈するNFTを購入してくださいました。
#本当にありがとうございます
【日本円販売サイト】
【OpenSea】
https://opensea.io/collection/chimney-town-gift
高橋さんが読まれているかもしれない記事でこんな話をするのもアレですが…サービス提供者は「270人のお客さんに絵本を販売するコスト」と「270冊の絵本を買ってくださる1人のお客さんに販売するコスト」を天秤にかけなければいけません。
ところが後者をそもそも組み込んでない。
「利用者に売るか、寄贈者に売るか?」という話なのですが、そりゃまぁ、寄贈者に買ってもらえるならそれが一番イイ。
#だって多くの方が貧しくなっているんだもの
そう考えると、会社はもっと戦略的に「寄贈者」をエコ贔屓するべきで、丁重にもてなす必要があります。
海外でVIP扱いされる時なんかは、「お金は要らないっす」と言われる場面が結構あって、財布もカードも持ち歩かずに、いろんなサービスを受けさせてもらえるんです。
もちろん、「ただただイイ人」というわけではなくて、「この人をエコ贔屓しておいたら、後々、いいことがある」という下心があるのは間違いないのですが、そこが徹底しているんですね。
日本のサービスを見ていると、基本スタンスは「なるべく平等」で、VIPへの(あからさまな)エコ贔屓が少ないように思います。
CHIMNEY TOWNはココをエグく攻めた方がイイと思っていて、
今、建設を予定しているシェア別荘『星の絨毯』が「何の為にあるのか?」を考えてみたのですが、「CHIMNEY TOWNで数枠押さえて、CHIMNEY TOWNのお得意様(VIP客)のご家族を無料招待する」というのが今のところの結論です。
「ホテルじゃないので一般の方は借りることができない。
だけど、CHIMNEY TOWNのVIPには、時々、招待状が届く」といった感じ。
ここからは「エコ贔屓」のデザイン(「世界のVIPエコ贔屓マンセー企業はどんなエコ贔屓をしているのか?」の勉強)が肝になってきそうな気がしている今日この頃でございます。
また進捗を共有させていただきます。
現場からは以上です。
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※これは「子供施設に絵本を支援したことを証明してくれるNFT」で、NFTの売り上げで絵本を購入して子供施設にプレゼントします。
西野亮廣
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