見出し画像

キッチンのラップも電子レンジで溶けてしまう前に材質や特徴を押さえておく

以前、コンビニやスーパーなどでよく使われているプラ容器を電子レンジで加熱する場合を書いたが、ラップも同様に電子レンジとセットでよく使われる。
私自身も何度かラップが一気に縮むほど加熱してしまったことがある。ラップも、もしかしたら溶けにくいものもあるかもしれないと調べていったら、思ったより種類があって驚いたため記すことにした。

家庭でよく使われているラップは大きく分けて4種類

ラップを材質別にみていくと、大きく分けて4種類あるようだ。これだけあることはわかってなかったし、私は材質を意識して使い分けれていなかったのが正直なところである。

1、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)
2、塩化ビニル(PVC)
3、ポリエチレン(PE)
4、ポリメチルペンテン(PMP)

以下の表はこちらの検証データを参考に大まかに記した。

画像2

画像2

これら特徴から分かるラップの使い分け

酸素透過性でいうとサランラップのようなポリ塩化ビニリデン(PVDC)が圧倒的に低い。これはすなわち、鮮度を保つ能力が高いということになる。
冷蔵庫内で作り置きなどが痛まないように保存する場合などはポリ塩化ビニリデン(PVDC)が向いていることになる。
逆に、根菜のような呼吸をしている野菜などの保管には、それ以外のラップが向いているようだ。
※ラップの効果を過信せず料理は早めに召し上がってください

伸びやすいラップであるほど、お皿などにも引っ付きやすく使いやすいということである。塩素系ラップが使い勝手が良いということだ。塩素が含まれることで伸縮性に優れた特徴のプラスチックになるのは興味深い。

ポリエチレン(PE)ラップが圧倒的に安価である。

・どのラップも電子レンジで使用する目安の100℃はクリアしているが、ポリメチルペンテン(PMP)は耐熱性が高く特に向いていることになる。

マイクロ波を通過するラップが溶ける理由

電子レンジが扱うマイクロ波は、詳しい原理を割愛すると水にのみ加熱作用を及ぼす。そのため、ラップが直接加熱されるわけではない

ではどうしてラップが溶けるのか。
それは、水分を含む食品が熱せられて水が沸騰し、蒸気となって外に出てくる現象にある。その熱い蒸気に触れて耐熱温度を超えることにより溶けることになる。ラップも間接的に溶けていることになる。

ラップの使用で注意しなければならないのは、油分が含まれる食材にラップが直接触れて加熱される場合である。油分は水よりも沸点が高いため、直接触れてしまうとラップの耐熱温度を超えて加熱される可能性が非常に高くなる
その点でいうと、ポリメチルペンテン(PMP)のような耐熱性に優れたラップは電子レンジ加熱向きと言えそうだ。他の材質のラップよりもその分高価なのだろう。
もしかしたら、水蒸気を逃すように端を開けてラップをかけると、溶けるまでの時間を長くできるかもしれない。

画像3

また、水蒸気を逃したい食品(例えば揚げ物)はむしろラップをしないほうがべちゃっとせずおいしく仕上がるとのことだ。(弾けてしまったら庫内を掃除することになるが・・・)

まとめますと

1、材質で分けると家庭でよく使われるのは4種類
2、酸素透過性や耐熱性・伸縮性などそれぞれ特徴があるためラップは使い分けるほうが良い
3、電子レンジでラップが溶けるのは高温の蒸気にさらされて間接的に耐熱温度を超えるため

我が家は日立ラップ(最近キッチニスタラップに名前が変わったらしい)を愛用していたが、におい移りが気になる食材や日持ちさせたい食材にはポリ塩化ビニリデン(PVDC)が向いていたり、溶けてほしくなければ耐熱性の高いポリメチルペンテン(PMP)が向いていたりという特徴まではわかっていなかった。
ラップは本当に良く使うので、うまく使い分けていきたいと思う。


サポートいただけるお気持ち非常に嬉しいです。まだまだ修行の身、本などで学んでいこうと思います!