親の算数との付き合い方
「算数」への苦手意識は、年を重ねるごとに増していきます。
原因の一つに「問題が解けない」ことが挙げられます。
そこで今回は、「算数を楽しめる子を育てる親の算数との付き合い方」をご紹介します。
算数では「ゆっくり」も時に必要
算数の学びに対しては、「算数のプロセスを大事にする」です。
算数は積み重ねの教科です。
焦って、理解が不十分なままに先に進んでしまうと、わからないことがどんどんたまっていきます。
それでは、子どもが算数を嫌いになる可能性が大きくなります。
例え点数が悪かったとしても、原因を追求しすぎて気持ちがネガティブになるのもいけません。
子どもにとっては、「目標を見て前向きに勉強する」ことが、のちに大きな違いとなりますので、そういった面も大切ですね。
声をかけるときは、「うまくできてよかったね」「あなたのおかげで助かった」「ありがとう」「頑張ったんだね」「あなたに励まされたわ」などの前向きな言葉をかけてあげることも大切です。
これら3つのポイントを大事にした上で、さらに算数との付き合い方を考えていきます。
・目標を見る
「原因は何か?」「しっかりやりなさい」など原因を追求することは、追い詰めることにつながってしまいます。
もちろん原因を知ることはとても大切なことです。失敗を繰り返さないことは大切なことですからね。
しかし、原因の追求が結果として子どもの気持ちをネガティブにする場合もあります。
ですので、原因がわかったら、気持ちをすぐに切り替えて、前向き(目標に向かって)に進むことが重要です。
・苦手意識を排除する
算数に対して「苦手」「難しい」と思っていたら、どんなに頑張ってもいい結果は出ません。
算数が得意ではなくても、気持ちの面で「フラット」に算数を見ることが大切です。
そのためには、「できる問題」を増やすことです。
今学校でやっている学習が難しい場合は、前の部分に戻って行いましょう。
「問題が解けた」の経験を繰り返すだけでも、子どもの算数への苦手意識は無くなっていきます。
その単元の一番簡単な問題でも構いません。
子どもの「できた」をたくさん積み重ねてください。
・ゆっくりでいい
上でも述べましたが、算数を学ぶときはゆっくりでいいのです。
先を急ぐあまり、「早く終わらせない」「なんでできないの」などの言葉は、子どもにはよくありません。
しかも、あやふやなまま先に進むことは、算数ではいけません。
算数は、積み重ねの教科ですからね。
ゆっくりでいいので、確実に理解して先に進みましょう。
途中で躓いているようでしたら、その部分まで戻ってできるようにしていきましょう。
また、計算式を暗記するだけの方法もよろしくありません。
暗記に頼った場合、応用が効かないので、解けない問題が出てきてしまいます。
ですから、算数ではじっくり考える習慣と確実に理解する習慣を身につけていきましょう。
算数を楽しむためには
親として点数や結果が気になるかもしれませんが、それよりも算数を楽しんでいることを重視してあげてください。
算数は、「問題が解ければ楽しいし、解けなければ嫌いになる」です。
先ほどから述べている通り、とにかく「できた」経験をたくさん積んであげてください。
問題が解けるようになると算数が楽しくなり、算数で考えることも楽しくなっていきます。
この好循環を生み出せたら、最高のことですよね。
見えなくても算数の力はついている
毎日算数をしていても、点数や結果につながらないことがあります。
それで悩むこともあるかもしれませんが、焦らないでください。
種を蒔いて水を上げても、すぐには芽は出ません。気にせず過ごしているうちに、いつの間にか芽が出ていますよね。
算数もそれと同じです。
コツコツ粘り強く取り組んでいるうちに、見えないかもしれませんが、着実に算数の力は身についています。
「大切なことは目に見えない」ということです。
こんな話をご存知ですか?
無農薬・無肥料で育てる方法と
農薬を使って育てる方法で育った稲を比べていくと、
最初は農薬を使った稲の方が大きく成長していきます。
しかし無農薬・無肥料で育てた稲は、見た目は小さいけれど、地面の下にしっかり奥まで根が張っているのです。
しっかり、根が長くしているから、途中から農薬を使った稲よりも大きく成長していきます。
目に見えないところで、着実に成長しているんですね。
算数も最初は結果につながらないかもしれませんが、力は確実に身についています。
親としては、時に「待つ勇気」も必要になりますので、焦らず優しく見守ってあげましょう。
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