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ワーキングメモリシリーズ2 シフティング機能

ワーキングメモリは「脳のメモ帳」の他にも機能を持っています。

1)シフティング機能

 シフティング機能とは「切り替えの力」のことです。
 今やっている活動から次の活動へ移行する際もワーキングメモリの助けが必要になります。
 例えば、「見ること」についても同じです。

 「①黒板の式を見る→ワーキングメモリのシフティング機能を使って→②自分のノートを見る」

というようにワーキングメモリのシフティング機能が大きな役割を果たしています。

2)ワーキングメモリが弱いと起こる①「切り替えの遅さ」

 ワーキングメモリが弱いと起こってしまうのは、まずは
「切り替えの遅さ」
です。
 ワーキングメモリが弱い子供達のイメージは、
「やんちゃで衝動性が高い」というイメージが多いと思います。
 しかし、目立たなけど、行動がなかなか次に向かわない子供も

「ワーキングメモリの弱さから来るシフティングの弱さ」

を持っていることが考えられます。
 切り替えが遅いので「ゆっくりな子供」に見られますが、実はワーキングメモリが弱かったから…ということもよくある話です。

3)ワーキングメモリが弱いと起こる②「頻繁な切り替え」

 このシフティング機能が過剰に働くと、
「次々に色々なものに焦点を合わせてしまう」
という「頻繁な切り替え」が起こります。
 これもワーキングメモリの弱さからきています。
 過剰にワーキングメモリのシフティング機能が働いてしまうので、切り替えを頻繁に起こしてしま言うのです。

4)支援ポイントは、「切り替えをサポートする」

 この2つの状態に対して、大切なことは「切り替えをサポートすること」です。
 「うまく切り替えられなかったら、切り替えるポイントを指し示す」
 「切り替えが過剰なら、今見るべきポイントを焦点化する」
 これだけで落ち着きがグンと出ることになります。

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