#30 大義のない広告は売れない

こんにちは。
よく戦国もののアニメやゲームで「大義はわれらにあり!」とかって武将が檄をとばしたりしますよね。広告も同じで、大義がある方に人心は傾くんです。

本編では、ユーザーの行動を正当化してあげることが大事。人のため、社会のためという要素が必要だよという話をしましたので、ここではもうちょい別の側面のお話を。

私が広告の話をするとき、この「大義」と「武器を持たせる」ということをよく言います。どちらも、正当化させるということなんですが、ユーザーも、この商品を購入して間違いがないかは不安なんです。特に、無形商材や高額なものは、後で悔やんでも取り戻せないものもありますので。

でも、気になる。買ってみたい…そう思った時に次に気にするのは家族や友人などの意見です。「え、そんなのいらないよ!」とか「怪しいからやめとけ」って言われたときに反論できる武器が欲しいんです。
(んん、なんかこれ、最近も言ったような…。気のせいかな。)
会社員が社内稟議を通すのと同じです。家庭内稟議を通すための武器が必要なんです。

そこでまた大義が出てきます。
大義名分が立っていれば、商品を購入するべき正当な理由があると反論することができます。平たく言えば「口実がある」となります。買うべき理由が明確になっていれば、それを持って家庭内稟議に挑めるわけです。大義はユーザーが商品を購入することを正当化する「武器」になるわけです。

武器の全てが大義っていう訳ではなくて、あくまで稟議を通すための理由が武器です。たぶん、誰しも1度は家族に「これ買って」とおねだりしたことがあると思います。オカンのを論破して購入にありつくまで様々な言い訳やら理屈を並べたという経験はないでしょうか。その言い訳や理屈を、先回りして用意してあげるのが、「武器を持たせる」ということです。

余談ですが、私は在職中によくこのフレーズを使っていました。社内を通したいけど、上司を論破する自身がない時、先方の営業さんに「武器をください」と言っていました。逆の立場でも使える言葉なので、機会があれば使ってみてください。

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