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エンジニアに贈る、はじめてのプロダクトづくり

こんにちは、プロダクト企画・開発をしているあまのです。

この記事では、フロントエンドやバックエンドなど問わずエンジニアの方に向けたプロダクトづくりプロセスについて記します。


僕らエンジニアは、プロダクトづくりの全体の流れにおいて、システムの設計や開発において強みがある訳ですが、

そんな僕らも

「自分自身でプロダクト作りたい」
「独立して、個人事業主やフリーランスとして活動したい」
「エンジニアから染み出して設計の方も携わっていきたい、携わらなければならない」

など様々な想いがあると思うんです。


僕もそのうちの一人です。


ただ、
何やったら良いか分からないとか、いざ動き出したけど、普段あまり関わらない企画やUI設計などに対する心理的ハードルで挫折をするという経験。

あるんじゃないでしょうか?
当然、僕もあります。

今まで培ってきたエンジニアならではの設計思想や考え方を活かすことで、
型安全なUXを持つプロダクトを実現に繋がっていくのでぜひご紹介できればと思います。

プロダクトづくりの全体像

プロダクト開発に携わった方であれば、各フェーズにおける定義が異なる可能性があるので、擦り合わせも兼ねて確認頂けたらと思います。

※作るもの や 制約によってアウトプット物は変わりますので、正しい正しくないはありません。

プロダクト企画・開発 全体像


プロダクトの方向性を定める


企画とは、プロダクトの方向性や何を作るのかを決めることです。
先にも記載しましたが、

プロダクトの方向性を定め、ユーザーが誰かを定義し、定義したユーザーが
プロダクトを通じて、何を体験し、何を得て、そのためにはどんな機能が必要かを考えることが企画になります。

まずプロダクトの方向性を決めていくのですが、

方向性を決めるにあたっては、一回考えたら終わり! みたいな話ではなく
実際には、ユーザーのことや必要機能を考えていくにあたり、ブラッシュアップされていくので、考え直すこと自体は悪ではありません。

要件を詰めていく中で、トップダウンとボトムアップ的に考えるのと同じです。


さて、ここでいう方向性とは、下記3つを定義することだと考えます。

  • このプロダクトが将来的にどんな世界や空間を作るのか = プロダクトビジョン

  • そのために何を成すのか = プロダクトミッション

  • ビジョン・ミッションを実現するために、どんな価値を提供するか = コアバリュー

プロダクトづくりにおいては、最も重要な部分になります。
この考えたことに対して、一貫した UXやUIが実現されているかを考える
いわば、になる訳です。

エンジニアの皆様なら、よくご存知 型安全 という概念があると思いますが、
型安全の思想は 全てのプロセスにおいて必要なことになります。

むしろ型から外れているのであれば、それはエラーだと判断する必要があります。

別の観点ですが、
もしかしたら、別にそんな作りたいものが明確にないんだよな と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、それも全然問題ありません。

作りたい という 心の働きは、 自分の持っている情報量 と それに関する感情を多く積み重ねることでしか、情動的に感じることは ないので、進めていくうちに勝手に 動機は育まれていきます。

ユーザーを深く定義する

方向性がおよそ定まったら、実際に使用するユーザーのことを考えていきます。

みなさん ペルソナ という ワード は聞いたことあると思いますが、

ターゲットとするユーザーを決めて、
そのターゲットユーザーの人物像 = ペルソナを明確にするフェーズになります。

その際、人物像は必ずアウトプットをするべきです。

プロダクトがユーザーにとって一貫しているのか、ターゲットとするユーザーを正しく認識しているか、機能がユーザーにとって必要なものかどうかを説明・検証する必要があります。

頭の中で済ませず、チームだろうが、個人だろうが有無を言わずアウトプットすべきです。チームの場合はなおさらですが・・・

エンジニアの方であれば、ドキュメントを残す癖はついていると思うのですが、その意味は感覚的にわかるのではないでしょうか。

口頭でのコミュニケーション は安全では在りません。

1字1句 違わず、情報を把握し、共通認識を持つことは不可能で、
更に言えば、思考をした際の自分 と 未来の自分は、異なるので その二者間で共通認識を持つのも難しいです。

ペルソナ なんて、考えればわかるっしょ(笑)
なんて思わず、謙虚に生きていきましょう。

本題に戻すと、
ペルソナは具体的であればあるほど良いです。

ペルソナは、企画や設計など、全てのフェーズにおいて活用します。
定義したユーザーに基づいて物事を考えていきます。

特に、意思決定や物事の判断をなす上での情報を明記しておくと良いです。

参考まで、
僕自身が企画する際には、下記をアウトプットすることが多いです。
※プロダクトに応じてアウトプットした方が良い情報は異なるので、応じてご判断頂ければと思います。

  • 基本情報

    • 性別

    • 年齢

    • 職業

    • 経歴

  • 人柄

    • スキル・知識

    • 価値観・マインド

    • 性格

    • 欲求・行動動機

  • 普段見ていること

  • 普段聞いていること

  • 普段考えていること

  • 普段言っていること・行動

  • ペイン - 痛みやストレス、課題

  • ゲイン - 得たいこと

ユーザーが使用する流れと必要な機能を考える

ユーザーが定義されたところで、想定したユーザーの課題や得たい価値を得るためまでの流れを考えていきます。

定義したユーザーを元に、ユーザーストーリマップを作成します。

ユーザーストーリーとは、実際にプロダクトを利用するユーザーにどのような流れで、何を提供するのかの全体像のイメージを構築し、実際に何を提供するかを考案するものになります。


ここまでくると、プロダクトの方向性や定義したユーザーに対して、もしかしたら違和感を感じてくるかもしれません。

その際に、都度 違和感に対して、深掘りし、方向性や定義のアップデートをしていくのです。

良い UXやUIは、見た目や機能単位に対しての良し悪しはもちろん在りますが、それ以上に、

正しくユーザーを理解し、定義することと それに応じた プロダクトを企画するのが大前提であり、最大のUXを実現となりうります。

ぜひ 一貫したものになるよう、ドキュメントにアウトプットをしながら整合性があるかを判断しながら作ってみてください。

終わりに

僕自身の根っこはエンジニアではあるので、マーケティングやセールス、経営の適性がある方ほど、共感性や他者を理解する力は弱い方だと思います。

ただ、エンジニアには、それをカバーするだけの考え方を持ち合わせていると僕は信じています。

ぜひみなさんの プロダクトづくりが捗ることを願っております。

もし、本件や 企画、設計、開発、ビジネス等含め組織づくりにおいて質問やお仕事の相談等がございましたら、ぜひ 気兼ねなく X にてご連絡いただければと思います!

X アカウント: 
https://twitter.com/engineer_yuki

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