国立大学合格を辞退し、偏差値50の私立大学に入学して得たもの

これはサクセスストーリーなどではありません。

大学受験で挫折を経験しましたが、"挑戦"することで乗り超え、新たな一歩を踏み出すことができた話です。

挑戦する人へ、少しでも勇気が与えられますように

私は地方出身で東京への憧れがあり、

「大学は東京付近に出たい」

と考えていました。

母からは

「国立大学にしてほしいな」

と言われていたので、関東の国立大学を目指し、必死に勉強していました。

高校3年間、毎日12時間ほど勉強。

友達との遊びは全部断っていました。

私の家は田んぼに囲まれており、最寄り駅は山を越え、自転車で片道30分。
そのためには朝5時過ぎには起き、6時過ぎには家を出る。

終電まで塾の自習室で勉強し、お風呂に入ったら再び1時半ごろまで机に向かう日々。

しかし、センター試験は失敗。

到底目標大学を受験できる点数ではありませんでした。

高校の先生はやはり高校の合格率も気にするのでしょうか。

安全な地元の国立大学を勧められました。

それでも、塾の先生だけは私はを信じてくれていました。

「学校で無理だと言われるなら、都内の私立大学を受けてみないか？」

これも高校の先生は快く思ってはくれませんでした。

「今から都内の私立大学を勉強しても間に合わない」と。

そのようなモヤモヤした中、それまで5教科まんべんなく勉強していたのを3教科に絞り、私立試験の1ヶ月に方向転換しました。

しかし、私は私立に必須な国語に苦手意識がありました。

…再び落ちました。

大学受験が終わってみると、私の手元にあった大学行きのチケットは

「地元の国立大学」か「滑り止めで受けた首都圏(関東ではない)の私立大学」

どちらかでした。

あれだけ勉強して得たものは何だったんだろう

神様を憎みました。

なぜ世の中は努力しても報われないことがあるのか。と

この状況だと国立大学に行くのが一般的なのかも知れません。

親戚や学校からも

「本当にいいのか？」

と言われましたが、塾の先生の一言で私は決めました。

「ユキは絶対に外に出たほうがいい人間なんだ。これから先につながることがきっとある。」

と。

奨学金をかり、私立に行くことに決めました。

高校では勉強を頑張ったおかげか、学年で1位をとったこともありました。

でもそれが仇となる言葉を高校の同級生から言われたことがあります。

「え、なんでユキがこの大学にいるの！」

大学に入学しても、この悔しい気持ちは晴れませんでした。

そんなとき、大学の英語授業で、

2週間の留学に行けるというコースがありました。

実はこの留学の存在を知るまで、全くと言っていいほど海外に興味がありませんでした。

なのになぜそんな私がこの話に目が止まったかというと、大学受験の勉強で最も偏差値をあげたのが英語だったからです。

1番苦手だった教科が1番好きになりました。

私の大好きだった塾の先生も英語の担当でした。

このままでは終われないんだ。
努力を無駄にしたくない。
塾の先生への恩返しも込め、私は英語を学び続ける。

こうして私はカナダのバンクーバーへの留学に

「挑戦」

したのです。

この挑戦が私を変えてくれました。

バンクーバーの語学学校には、様々な人がいました。

✔️高校生なのに将来エンジニアを目指して南米から来た子
✔️子どももいるのにカフェを経営したいんだといって語学学校に通うお母さん

私の悩みなんてちっぽけに思えました。

何を悩んでいるんだろう。

私の人生まだこれからなのに。

挑戦することで視野が広がった瞬間でした。

そして気づきました。

"どの環境でやるかではなく、どんな環境でも自ら考え行動することが大切"だと。

この留学を機に、私は様々なことにチャレンジするようになりました。

どの大学に入っても、なにも考えて行動しなければ同じなのです。

もちろん、有名大学に通った方は尊敬します！

しかし、そこで満足せず、自分が成長できると思う環境に飛び込んでいく勇気。

これを学ぶことができました。

これは大学に限ったことではないと思います。

逆に、大学に通わずとも自分がどうしていきたいか、考えながら生きることの方が大切です。

また、勉強したから偉いとかも思っていません。

だから勉強しなかった人を軽蔑もしていません。

そんな方は他で苦労していることもある、

そう思うようになりました。

今では大学受験を失敗させてくれた神様に感謝しています。

おそらく受かっていたら今の自分はいません。

この大学に通えたこと、出会えた人達、

全てが宝物です。

挑戦はリスクがありますが、失敗しても、それを失敗と捉えるかはあなた次第です。

失敗は成功のもと

失敗なしに成功はありません。

そして挑戦は私達にお金には変えられない経験をプレゼントしてくれます。

経験は人生を豊かにしてくれます。

✔️この経験から得たもの
・失敗をチャンスに変えればそれは失敗ではない
・環境に囚われず、自分で考えて行動する大切さ
・努力できる人間だと自信がついた
・視野が広がった、みんな違ってみんないい
・出来事ひとつひとつの捉え方で見方も変わる
→すべてにありがとう

私はこれからも人生の経験を積むためにいろんな挑戦をしていきたいです☺️　

最後までお付き合い頂きありがとうございました。

◎追記
高校の先生とのその後の関係についてです。

バンクーバーへの留学後、新たな気持ちで母校を訪れ、先生と再会しました。
私の夢を話したら、先生は「あなたなら絶対できる」と言ってくれ、ずっと応援してくれました。
それは、受験という複雑なしがらみから解放されたような、ありのままの気持ちで向き合ってくれたようでした。


その先生は45歳くらいの独身女性。
キャリアウーマンて感じの英語の先生です。
昨年、突然教師を辞め、翻訳家になるためにイギリスの大学院へ留学しました。

挑戦に年齢は関係ないのです。
今では先生のそのような前向きな姿勢に尊敬と憧れの気持ちです。

コロナで不安な状況が続きますが、イギリスで元気にお過ごしでしょうか。またいつかお会いできますように。