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ゼロから始める伊賀の米づくり41:冬の田んぼで石拾い。稲の生育しやすい環境づくり

正月休みで帰省した間は、早朝の寒さを感じつつもこの季節ならではの景色を散歩しながら堪能してみたり、

曽祖父の遺した耕作放棄地を50年ぶりに開拓するなどして、過ごしていました。

しかし、農閑期とはいえこの冬の間にも田んぼについてできることはあります。

石拾いです。田んぼをトラクターによって耕し、雨が降った後は地表に石が露出します。

その石は苗の生育を阻害してしまうものであるため、拾いながら取り除きます。

今回は、霜が降りる正月休みの早朝に行うことにしました。

早朝の田んぼでは霜が降り、水も凍りついています。

ウインドブレーカーを着込み、長靴を履いていざ田んぼへ出発します。

霜柱が立ち、水溜まりも凍りついた冬の田んぼの土

田んぼへと降りて土の様子を観察してみると、霜柱が立っていることに気づきます。

畦道や土手の水分が地表で凍りつき、土を浮き上がらせています。

小学生の頃などは、踏みつけるとザクザク音がするのを楽しんでいたことを思い出しました。

水溜まりの水も凍りついている

水溜まりも寒さによって凍りつき、氷ができています。伊賀盆地というこの地域の特性で、昼夜の寒暖差も大きいことが特徴ですが、いざ冷え込むとこのようになります。

背負子にコンテナをつけた石拾い用装備

さて、いざ石拾いをするとなった時、頼りになるのがこの背負子コンテナです。

石拾いは足場の悪い田んぼの中を歩きつつ、腰をかがめては立ち上がって歩き、の繰り返しです。

石も拾っていくうちにいつしか20kg程度になっているため、このように両手が塞がらず、背中に背負えるスタイルは重宝しています。

さあ、今年の豊作をめざして石拾いの開始です。

霜柱が付着した石

早速石を見つけて拾い上げようとしてみるのですが、なぜか土から取れません。思い切り力を込めてみると、石に霜柱が付着し、それが土と結びついていました。

真冬の早朝の石拾いは初めてですが、冬の田んぼはこのような環境になっているのか、と学びになります。

拳大の石もたまに見つかります

田んぼの中を歩いていくと、大きな石も稀に見つかります。今回のものも立派な拳大のサイズです。

これを取り除くことで、この石の体積分、土や稲の根が自由に動けるスペースを確保できることになります。

トラクターの爪に傷がつかないようにする、という予防効果も石拾いにはありますので、やはり継続して続けていきたいところです。

ペットボトルのゴミが田んぼの畦際にありました

と、石拾いで見つかるのは石だけではありません。

誰かが捨てたり、投げ込んだゴミも見つかります。困ったものです。

やはり、これらも拾いあげて稲の成長を助けます。

ビニール袋も見つかりました。どこから来たというのか…

今回は、ペットボトルの他にビニール袋も見つかりました。実際に足を使って歩き回ってみないと、こうしたものは見つからないものですね。

今回の成果。なかなか大きな石も多いですね

今回の成果はこのようになりました。ここは家の前にある田んぼのため、家族の中でも目が行きやすい・管理に注意を向けやすい田んぼであったため、比較的石の数も少ないように感じました。

それでも、早朝から早起きしてやった甲斐があるというものです。

石拾い後、気持ち良い晴れ間になってきました

作業を済ませてみると、太陽の光が気持ちよく差し込んできて、青空が広がりました。

一仕事終え、田んぼもよりきれいになったということで気分も爽快です。

さあ、次の田んぼの石拾いもしなくては。


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