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ゼロから始める実家の米づくり番外編:稲架がけ(はさがけ)のやり方を学んでみよう🌾

それは、10月初旬のある日。用事があって大阪、四條畷市に立ち寄った時のことでした。国道163号線で伊賀から繋がっており、途中にはお茶で有名な和束町も通ることができます。

閑静な住宅街をぶらぶら歩いていると、ふと、視界が開ける場所に出ました。

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「あっ!稲架掛け(はざかけ)をしている!こんなところで!?」

束ねた稲を棒などに架けて約2週間、天日(太陽光線)と自然風によって乾燥させます。この自然乾燥を「稲架掛け」と言います。地方によって、稲掛(いねかけ)稲架(とうか)など、さまざまな呼び方があります。「クボタのたんぼ

三重県伊賀市の実家の田んぼも、2世代前までは稲架掛けをしていたそうですが、今では機械乾燥となっています。

今では失われてしまった技術が続いている……

そのことにワクワクしてしまい、早速作業中のところお邪魔させていただくことにしました。

「すみません。この田んぼ、稲架かけしているのが見えまして。実家も米づくりしているのですが、ちょっと勉強のために見せていただいても良いですか?」

『あぁ、構いませんよ』

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いざ、目の前にして眺めてみると、なかなか立派なものです。

もう少し近づいて、そもそもこの木の組み方や稲の束ね方がどうなっているのかも見てみましょう。

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直径4cmほどの脚の上に、直径12cmほどの竹が乗っています。

稲を束ねるために稲藁と、ほとんどが麻紐でしっかり縛られているようです。

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何も掛けられていない一角もありました。これは、台座の作り方がわかりやすい。

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麻縄で土台部分は結節されているようです。所々、しっかり脚が立つように3〜4本束ねている部分もあります。

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竹や脚になっている木そのものはよく乾燥しており、表面も滑らか。使い込まれている様子が伝わってきます。

と、様子をここの奥さんが私の様子を見にきたようです。

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『やっぱり珍しいんですかねぇ』

「いや、ありがとうございます!こんな風に実家もやっていたそうなんですが、今じゃすっかり機械乾燥でして……」

『そうですか、やっぱりコンバインを使ったり?私たちは昔からこうですので……』

「でも結構、ここ、広いですよね。2反くらい、ですか。大変じゃないですか」

『時代ですかね、昔はこの上の土地も田んぼだったんですが、みんな年を取ってきているのでこの一角だけに減らしたんですよ』

「地元でも似たようなものですね。今じゃ、地元でもこんな風に天日干しはしていないので、勉強になります」

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「ここでは、コンバインではなくて、入り口近くにあった手押しのやつですか?」

『そうですね、確かにその方が楽なのかもしれませんが……』

「この土地だと、手押しの方が小回りが利きそうですね」

「すいません、つい、長居してしまいました。ありがとうございます!」

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今、私は伊賀とは別の場所でも、『循環コモンズ村』と名付けた村づくりに取り組んでいます。

そこでは、土地やそこに住む生き物たち、自然と共生しながら、そこに人間もお邪魔させてもらうスタンスで野菜や米を育てています。

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Posted by 吉原 優子 on Wednesday, October 6, 2021

今回、米(陸稲)の収穫の際には木を組んでの稲架掛けは行いませんでしたが、次回以降はもしかしたら……

先が楽しみになりました。

貴重な体験をさせてくれたご縁に感謝です🌱


サポート、コメント、リアクションその他様々な形の応援は、次の世代に豊かな生態系とコミュニティを遺す種々の活動に役立てていきたいと思います🌱