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ふつうの人のための資産づくり戦略 共通編#2

はじめに

前回、"時間と健康"こそがふつうの人にとって最大の資産 ― と書いた。その思いに変わりはない。一方で貧乏暇なし、ハードワークも事情があって出来ないという人もいるだろう。心配しなくていい。時間とは資産にとっての時間であって、あなたの時間ではない。資産を成長させるには正しいモノの見方と時間が必要になる。

複利の法則

ほとんどの場合、あなたにはバフェットやイーロンよりも資産を加速度的に成長させるための”時間”がある。複利の法則を味方にしよう。

アインシュタインが複利こそ人類最大の発見と言ったらしい。年でn%の利回りを再投資し続けることで資産が増えるスピードはその速さを増していく。年間5%の利回りで5年間投資すれば資産は27%ほど増加する。10年、20年というスパンでは資産はさらに成長のスピードを加速させる。まだ比較的若いあなたには、億万長者でさえ嫉妬する素晴らしい資産がある。それが時間だ。この時間の法則を絶対に無視していけない。

僕は証券会社の回し者ではない。こんな内容を書くと、案件記事ではないかと思われるのだが、実際は短期や複雑なオプション取引の方がフィービジネスで彼らは儲かる。何の約束もしていないので、彼らを裏切るわけでは無いのだが、"ふつう"のあなたがやってはいけない取引がある。

  • 為替証拠金取引

  • 信用取引

  • 商品先物

  • ワラント

  • 差金決済取引

雑誌やウェブの記事あるいはインスタグラムやXであなたは誰かの成功体験、アナリストの記事、広告や書籍を見たことがあるだろう。為替や商品先物を専門に扱う会社もある。私たちは、何故これらの取引に手を出してはいけないのだろうか。

これらの取引では、時間はあなたの味方をすることが出来ない

時間はあなたの最大の資産である。にも関わらず、大切な時間を圧縮して超短期売買に手を挙げることを考えてはいけない。もし、凡人がこの取引に手を染めているのなら、機関投資家や海千山千の凄腕たちと丸腰で戦いに行くようなものだろう。私と同じふつうのあなたは自分の資産を無駄にするような戦い方をしてはならない。

暴落

それでも聞かれるのは、買ったものが値下がりしたらどうしたらいいのか、という問いだろう。答えは資産の種類によって違うけれど、長期投資家のあなたは慌てる必要はない。正しい銘柄を選べば、資産は正しく成長する。代表的なものはインデックス投資だろう。アクティブ投信に比して、インデックス投信は"統計的に"値動きが安定的しており、長い目で見れば値下がりの可能性は低い。さらにあなたが時間を味方にしており、複利で再投資を続けているのであれば、投資元本を割る確率はぐっと低くなる。

先ほど年利5%の運用を5年間続けると27%資産が増加する、と書いたが、株価が1日で25%以上下落したことはS&P500では過去3回(ブラックマンデー、ドットコムバブルの崩壊、リーマンショック)であり、ダウジョーンズ平均株価では過去2回しかない。あなたの資産は時間を経るほどに暴落へ耐性をつける。5年の運用ですらそうなのだから、10年、20年という運用ではもはや懸念する水準ではない。

不幸

それでも最初から不幸に見舞われてしまったら、絶好の買い場だと考えるべきだ。ドットコムバブルの崩壊、リーマンショック、東日本大震災といった未曽有の危機でさえ、株価はそれを乗り越えてきている。

あの瞬間の空気は絶望そのものだった

福島第二原発の建屋で水蒸気爆発が起こった。その時は誰もが日本がチェルノブイリやスリーマイル島になると思ったし、私たちはパニックと絶望の淵にいた。スーパーには長い列ができ、ガイガーカウンターが飛ぶように売れ、翌週には外国人がほとんど消えてしまう。円安と株安は急速に進行し、マッドマックスや北斗の拳の世界が本気で来ると思っていた。そして、人々が圧倒的な絶望に打ちひしがれたその時が(不謹慎ながら)買いだったことと思い出す。

ちなみに僕は凡人なのでこの時は何も買っていない

まとめ

今回の内容で私がいかに凡人か分かったと思う。私はあなたとほとんど変わらないし、チャンスを常に掴んでいるわけでない。ただ、少しだけ長く生きているから、伝えられることが少しだけ多いということにすぎない。くどいようだが、ふつうの人は時間を味方にしなければ、勝負に勝つことはかなり難しい。複利で資金が増えるなんて、今さら当たり前のことを言うな!と言われるかもしれない。けれども、私たち凡人は投資の恐ろしさと常に戦っている。人一倍恐ろしいのだ。それは統計的なアプローチや過去の歴史や数値を基にした見解でなければ、自分を納得させるのは難しい。今回のNoteが少しでも困っている人の役に立ちますように。それでは、また次回、お会いしましょう。


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