非科学的なおはなし
非科学的なものの筆頭といえば、血液型性格診断ではないでしょうか。
確かに私もその分類は雑だな、と思います。
夫氏と私は同じ血液型だけど、性格はまるで逆ですし。
でもわたしは、オカルト系の話もファンタジーとして楽しむタイプなので、目くじらをたてることはありません。
たぶん、わたし自身が血液型診断では一番マイノリティーなAB型なので、自分より弱い立場の人はいないだろうという安心感もあるんですよね。
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私は基本的には非モテなんですが、何故か高校時代には数人の方に告白されました。
少し後になって判明したことですが、その殆どがAB型男子。
しかも大して話したこともなく、大して仲良くもなかったのに、ある日突然告白されて、ただ困るという流れも同じ。
雰囲気もタイプも部活も全く異なるAB型君が3人続いた時に、さすがにこれは何かあるのではないか、と思い始めました。
3人続いたその次は、現在の夫氏でした。
同じクラスだったけど、話したのは数回。またしても交流は殆どありません。なぜだ。なぜ私に惹かれるんだ。美人でもないし可愛くもないのに。
で、もしや。と、思ったんです。
「ひとつ聞きたいことがあるんだけど。」
「なに?」
「もしかしてAB型?」
「そうだよ。」
うわーやっぱり、、と思いました。
これで連続4人です。
勇気を振り絞って告白したのに、相手から突然血液型を言い当てられた夫氏もさぞや戸惑ったことでしょう。
わたしは好きでもない人とお付き合いするなんて申し訳ないと思って、それまでの3人はキッパリお断りしていました。
でも日本人の10%、世界においては5%しか存在しない血液型に連続4回告白されるって偶然という言葉で片付けられない気がしてきて。
で、好奇心が背中を押しました。笑
7年くらいお付き合いした後結婚しまして、特別ラブラブではないですが、結果的に本日銀婚式なので、あの好奇心に駆られた選択は悪いものではなかったのだと思います。
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あの時、夫氏がAB型じゃなかったら、好奇心は生まれず、そのままお断りして、その後結婚することもなかった。
または、その前に連続3回もAB型が続くという偶然が起こってなかったら、好奇心は生まれなかった。
連続4回続いたのがA型やO型なら、確率的に珍しくないから、やっぱり好奇心は生まれなかった。
我ながら何てテキトーな付き合い始めだったんだろう、と今でも思いますが、このひとつでも欠けていたら今日はなかったわけです。
運命、なのかな。
意識したことなかったし、もしかしたら運命の人はどこか別にいたんじゃないか、と思うこともあったけど、よく考えてみると運命的な気がしてきました。
マッチングアプリでありとあらゆる条件を満たした人の中から相手を選び出そうとする、若い人達からしたら、雑すぎてドン引きされるかもしれませんね。
実際付き合ってみたら、趣味も全然違うし、読書傾向も、生活のテンションに至るまで、全く一致していないことを知りました。もし予め彼に関する色んなデータを見ることができていたら、絶対に選択しなかったタイプだと思います。
それでもなぜかわたし達は破綻せず、普通に家族となり、とうとう銀婚式を迎えてしまいました。
だから、相手選びなんてテキトーな方が案外上手くいくのかもしれません。
あまり期待せず、ダメ元で始めるくらいで。
折角銀婚式なので、何か素敵な話をと思ったのに、何だか風情のない話になってしまいました。
それでも今日の夜ごはんは、夫氏が喜んでくれそうなものにしよう、と思います。
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