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『紫がたり 令和源氏物語』完結致しました

みなさん、こんばんは。
令和源氏物語「紫がたり 令和源氏物語」が無事に完結致しました。
最後までお付き合いいただいたみなさまには感謝の言葉しかありません。
ありがとうございました。

源氏物語は平安の時代から千年以上愛されてきた物語です。
光る君の生涯を描いたとても長いお話でしたね。
ざっと数えてみましたら、文字数約604,000字。
400字詰め原稿用紙だったらどのくらいの量になるのでしょう。
改行などありますから、考えてみたら発狂しそうです。
ともあれ、何とか完結致しました。
来年は紫式部に焦点をあてた大河も始まりますので、また源氏ブームがやってきますね。
楽しみです。

私の書いたものは創作部分が多く、独特な宮中行事や節会などには注釈を加えながら仕上げたものです。
そして何より平安時代の風を感じてほしかったので、そうした説明や創作も加えました。(経済に関することから受領のことまでなど)
源氏の執政官としての姿も多く描くよう試みました。
仏教についても色々と調べましたし、実に様々なことを勉強させていただきました。

さて、最終話に関してはお読みになった方も驚かれたことでしょう。
原本では源氏は桂の御堂にて隠遁するのですが、まったくその存在を消してしまうようなラストにしました。
俗世と関わりをもてる場所に源氏がいるのは抵抗がありまして。
そしてご存知「雲隠」の帖には本来何も記されておりません。
それは失われたかもしれませんが、私はあえて、そのタイトルのみで読み手にそれぞれのラストを想起させる手法と捉えました。
そして、物語の中でたびたび登場した「蓮の臺」を最後に活かすこととし、皆様のそれぞれのラストをイメージしていただくことにしました。
私の書いた物語で、少しでも源氏物語の世界をご理解いただき、楽しんでいただけたならよろこばしいことです。
かさねまして、お付き合いいただきまして、ありがとうございました。

 青木 紫

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