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紫がたり 令和源氏物語

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青木紫 が語る「令和源氏物語」。創作を盛り込んだ現代語意訳です。 千年前でも現代人でも変わらないのは人の心。 光る君の生涯「桐壺」から「雲隠」まで、449話にて完結です。
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2022年12月の記事一覧

源氏壮年期の翳り・・・

みなさん、こんにちは。 宝飾業界はただいま絶賛❗繁忙期でございます☆ みなさまの記事を読…

YUKARI
1年前
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紫がたり 令和源氏物語 第二百七話 少女(十六)

 少女(十六) その年の八月に六条の大邸宅は完成しました。 もう秋になろうというところで…

YUKARI
1年前
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紫がたり 令和源氏物語 第二百六話 少女(十五)

 少女(十五) 源氏は身分が高くなるにつれ、背負うものが多く、二条邸を手狭に感じるよう…

YUKARI
1年前
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紫がたり 令和源氏物語 第二百五話 少女(十四)

 少女(十四) その年の暮れにあの舞姫が宮中に上がったと聞いた夕霧は物悲しく寒空を眺め…

YUKARI
1年前
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紫がたり 令和源氏物語 第二百四話 少女(十三)

 少女(十三) 無事に舞を奉納し終えると舞姫たちには宮中に留まり、そのまま女官となるよ…

YUKARI
1年前
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紫がたり 令和源氏物語 第二百三話 少女(十二)

 少女(十二) 明日は帝の御前での試演ということで惟光の娘である舞姫は緊張と稽古の疲れ…

YUKARI
1年前
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紫がたり 令和源氏物語 第二百二話 少女(十一)

 少女(十一) 藤壺の女院の喪が明けて、前年には取りやめになっていた五節舞の奉納が行われることになりました。 これは新嘗祭といって、いわゆる収穫祭です。 その祭りの最後に神様への感謝のしるしとして舞を奉納する、一種の神事と考えてくださると理解がしやすいでしょう。 豊かな恵みを天に感謝して四、五人の姫たちによって舞が奉納されるのです。 公卿から二人、受領・殿上人から二、三人の舞姫が出されるのですが、平安時代中期以降貴族の姫は顔をさらすことをはしたないとされていましたので、家

紫がたり 令和源氏物語 第二百一話 少女(十)

 少女(十) 内大臣はそれからしばらくは三条邸を訪れませんでした。 大宮に顔を合わせれば…

YUKARI
1年前
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紫がたり 令和源氏物語 第二百話 少女(九)

 少女(九) 夕霧は深く傷ついておりました。 たとえそれが幼い想いであろうとも人を愛する…

YUKARI
1年前
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紫がたり 令和源氏物語 第百九十九話 少女(八)

 少女(八) 内大臣はそのまま姫君(雲居雁)の部屋を訪ねられました。 ずらりと控える女房…

YUKARI
1年前
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紫がたり 令和源氏物語 第百九十八話 少女(七)

 少女(七) 三条邸を離れるにつれ、徐々に冷静さを取り戻していく内大臣ですが、いつまで…

YUKARI
1年前
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紫がたり 令和源氏物語 第百九十七話 少女(六)

 少女(六) 雲居雁と夕霧は筒井筒、従姉弟同士でありながら、ともにこの三条邸で育った幼…

YUKARI
1年前
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紫がたり 令和源氏物語 第百九十六話 少女(五)

 少女(五) 内大臣となり事実上政治を司る立場になったかつての頭中将ですが、ライバル源…

YUKARI
1年前
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紫がたり 令和源氏物語 第百九十五話 少女(四)

 少女(四) 新しい時代を迎えようとしている機運は、冷泉帝が自ら施政に参加されるようになってのこともあります。 若い帝は頭脳明晰であられるも、忠臣の意見を幅広く取り上げて、安定して世を治められておられます。 源氏はそんな主上の御姿を陰ながら優しく見守っているわけですが、帝が一人前ということは、その帝を支える正后(中宮)も定めなければ、と周りが俄かに動き出しております。 今のところ中宮の候補は三方おられます。 一番最初に入内した右大将の姫、弘徽殿女御。 源氏が後ろ盾となって