(有)ペーパーカンパニー×6年生総合「トントン山再生プロジェクト⑤」×クリエイティブ教育|出前授業
1. トントン山のことを1番伝えたい人って?
トントン山再生プロジェクト第5弾です🐼!
今回も小笹小学校の総合学習をレポートしていきます!
トントン山再生にあたり、いろいろと準備を進めている福岡市立小笹小学校の6年生ですが、プロジェクトを進めるにあたって実は1番伝えないといけない人たちが明確にいることに気付きました。
それは小笹小学校校区の地域の方々です。
トントン山といったら小笹小学校の絶対的シンボル。
きっと校区には長年小笹小学校近くに住んでいるOBの方々もたくさんいることでしょう。ただそういう方々でも、現在、小笹小学校のシンボルであったトントン山が入れない状態、再生しないといけない状態であることをご存知の方は少ないと思います。
なのでまずは地域の方々にトントン山の実態を知ってもらう必要があると子どもたちは考え、ポスターやチラシを作ることになりました。
…と、ここまで決まったところでまた私のおせっかい発動です!
せっかくポスターやチラシを子どもたちが作るのであれば、たくさんの地域の方々の目に触れてほしい!その上、トントン山のことを知らない人の目にも触れるものになってほしい!
ということで今回、福岡で長年プランナーとして、コピーライターとして様々な企画・制作に携わってこられた(有)ペーパーカンパニーの中村修治さんをスペシャルスポットティーチャーとしてお呼びしました👏✨
マーケティングの世界での豊富な経験と知識をお持ちの中村さんによる特別授業です!!
どのような授業をしていただいたのか今から紹介していきますので最後までお読みくださいね~♪
2. 自分の名前もキャッチコピー!
5月のある日、福岡市中央区小笹小学校にお邪魔させていただきました。
まずは中村さんの自己紹介から始まったのですが、今回はなんだかいつもと様子が違います。
「ぼくはJR博多シティーの名前をつけた人です」
「テレQは呼び名が途中で変わったんですが、それもぼくがつけました」
「このマークでおなじみの会社もそうだし、この名前も…これも…これも…」
発言があるたびに次々と見聞きしたことのあるもののネーミングを中村さんがつけたと知り、そのどれもが子どもたちにとっては衝撃だったようで、たくさんの
「えーーーー!!!」
が教室中に響いていました笑
「 みんなの名前もお家の人がつけたキャッチコピーなんだよね。そこには親としての大切な気持ちが入っているんだ」
「 Yahoo!のトピックスも13文字って決まってる。でもその13文字をクリックしてもらうためにすごく考えられているんだ」
「 新聞の小見出しだってそう。あれもキャッチコピー」
「 本屋に平置きになっている本だって、タイトル1つにしても、イラスト、帯、全てが考えられたキャッチコピーなんだよね」
それから続けて
「世の中には本当にたくさんのキャッチコピーがあって、1人当たり1日だけでも3000~3500ものキャッチコピーに触れているって言われているよ」
と教えてくれました。
もうこの前半だけで子どもたちはぐんぐん話に引き込まれています。
「その商品がよいものだと認められるために脳みそを使ってみんな一生懸命言葉を考えるんだよね。嫌われては意味がない。“良い味方をみつけるために” “良い仲間を見つけるために”言葉を使うし、キャッチコピーだってそのためにあるんだよね。だから広告代理店があって、プランナーがいて、ぼくたちのような仕事があります。」
中村さんの職業について、はじめはピンときていなかった子どもたちもその重要性について数々の事例を通してすごく理解していました。
3. ポスターの役割ってなんだろう???
世の中にたくさんのキャッチコピーが溢れていて、大切な役割をしていることが理解できた子どもたちに、次はいよいよポスターの役割ついての話がありました。
提示されたのは中村さんが今回の授業のために選んだ2枚のポスター。
「左は餃子が好きな人に(誰に)冬というのが(季節)伝わるし、餃子(大阪王将)が美味しそうというのも伝わるよね。」
「右のポスターも絶景好きにはたまらない。しかもそれが3億年かかった(時間)とつけたしている。しかも真っすぐではなくなみなみになったデザイン(デザイン)も惹きつけられるよね。」
「この2つはとってもキャッチコピーや見せ方がうまいんだ!」
そして続けて
①ポスターというのはただ貼ってあるだけで1人1人に配るわけではない
②目の前に貼ってあるだけで人を惹きつけて行ってみようかなという気にさせるようなテクニックが必要
ということにも気付かせてくれました。
その後、スクリーンに映し出された2つの強烈なキーワード。
「トントン山についても同じで、トントン山を知っている人、お世話になった人たちに、瞬間的に知ってもらうためのチラシやポスターを作る必要があるよね」
…と、ただポスターやチラシを作るだけでなく、相手に伝わるように言葉を一生懸命考えて作るということに気付かせてくれました。
その後、キャッチコピーやポスターの役割について知った子どもたちに、中村さんから「ABどちらが、よりキャッチコピーで人を惹きつけると思う?」ということで5問問題が出されました。
どの質問もとっても大盛り上がり!!!
どんどん手が挙がり、子どもたちなりに理由を考えながら答えていました。
5問ともほんのちょっとずつの言葉のちがいなのですが、その差がすごく大切で大きいことがわかりました。
そうやって世の中にあふれているキャッチコピーは、私たちのもとに届くまでにたくさんの工夫が付け加えられていて考えられているんですね!
4. 後半戦はプロからのフィードバック!
ここまででポスターの役割や重要性、そしてそこに載る言葉の大切さがわかったところで、後半戦は子どもたちがこれまでに作ってきたキャッチコピーについてのアドバイスの時間です。
1人1人が考えたキャッチコピーがスクリーンに映し出されます。
その後、1人ずつていねいにフィードバックをくださいました✨
「あともう一押し!付け加えるとさらによくなりそうだね!」
「小笹小はいれた方がよさそうかな?そこもちゃんと考えたいね!」
「字の大きさはこれ、わざとこだわったの?そういう工夫もいいよね!」
「?が使われているのも効果ありでいいんだよね!」
「あえてひらがなにしたのかな?!そういうのも正解なんだよ!」
などなど…
1人1人にていねいに送られるアドバイス✨
でも実は子どもたちはその様子をじっと見て聞いているので、友だちの発表なんだけど、さらにどの子も言葉に対する感性が磨かれていくような時間が流れていました。
子どもたちが考えていた言葉それぞれにこれからの創作に向けての大きなヒントが散りばめられており、きっと今回の学習を生かして更に良いものになっていくのではないかと思います。
5.情報化社会の中で私たちは自然と…
前回のSNSの授業でも感じましたが、私たちは本当にたくさんの情報化社会の中で生きています。
世の中にあふれているキャッチコピーの数々はそんななかでもより多くの人たちに見てもらおうと相手に伝わる言葉、刺さる言葉を一生懸命考え、そして私たちがそれらを見つけ、繋がっているのだということをすごく肌で感じた授業だったと思います。
それと同時にうまい言葉だけを並べて惹きつけようとするものもあるから
“ちゃんと言葉を見る目を養うこと” “真実を見ようとする目も養う必要性”があることも教えてもらいました。
日頃目にしている様々なキャッチコピーに対する見方・考え方がさらに変わっていったのではないかと思います。
“最強の営業マン”となるポスターやチラシを作るべく、子どもたちはこれからも一生懸命試行錯誤しながら準備を進めていくと思います。
トントン山の現状を伝えるため、復興の願いを伝えるため、さぁどんなポスターやチラシとなるのか出来上がりが今から楽しみです✨
大変貴重な授業をしてくださった中村さん本当にありがとうございました!
今回授業を受けた子どもたちの感想を少しですが紹介させていただきたいと思います。
6. これからのこと
このキャッチコピーの授業に当たって、適任は中村さんしかいない!と思ってお願いさせてもらいました。普段は企業などで講師をされているんですが、快く引き受けてくださいました。
今回は良いご縁やタイミングも重なって授業を実現することができましたが今後もタイミングが合えば授業に来て下さるそうです!
中村さんによる授業を希望される方は下記ホームページよりお問い合わせください。
☟ スポットティーチャーHPはこちら ☟
※中村さんへの直接の連絡はご遠慮ください。
またこのプロジェクトは今後も追っていきますので、引き続きご覧になってくださいね🐼!
最後までお読みいただきありがとうございました~!!