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Syjunta シーユンタ

雪が降り続いたスウェーデン。景色が雪の白さで少しだけ明るく感じられる今日この頃。
Syjunta シーユンタ (裁縫をする集まり) についてお話しようと思います。

スウェーデンで ”Syjunta” をしよう! おばさん達の集まりでしょ?
なんてからかわれたりするんですが、実際どんなことがきっかけに始まったのか調べてみました。

Syjunta (シーユンタ)という言葉がスウェーデン語の辞書(Svenska Akademiens Ordbok)に初めて載ったのは1897年。


https://sv.wikipedia.org/wiki/Syf%C3%B6rening#/media/Fil:Syjunta_swedish_sewing_%22junta%22.jpg


1900年代初め、当時はSyjuntorは女性たちが家庭の外に出てほかの女性と交流を持つ社交の場所として一般的だったそうだ。スウェーデンは共働きが80%以上の国ですが、つい最近までは専業主婦が一般的だったんですよ。(この話はいつかまた。。。)

だけど、女性の解放と交通手段の発達で女性たちが社会進出をしていくにつれて、こうした社交場の必要性やそれに割く時間の減少により最近では趣味の合う人たちがたまに集まるクラブのようなものに変わっていきました。

だけれども、COVIDの流行中は ”STAY HOME” というスローガンと共にこのSyjuntaが再流行しているらしく。 Syjuntaという言葉をよくSNSで目にします。中にはZOOMでSyjunta(画面の前に座って刺繍しながらビデオチャット)なんていうのもあるみたいです。

ではSyjunta 実際に何をするのか。

答えは
自分のやりかけのプロジェクト、例えば編み物や刺繍、クロスステッチを集まる場所に持っていき、それぞれ作業。途中FIKA(フィーカというお茶しながら)うわさ話や世間話を楽しんでいる感じかな。 仕事や教室と違いそれぞれが自分の家のために趣味で作っているので参加するハードルも低く参加費用も掛からないのが魅力。


先日 実は私もSyjunta してきました。クリスマスも近いしちょっとクリスマスのデコレーションでも作ろうかな。とフェルトと針と糸を持って参加。きっかけは友人の、ジンジャークッキー食べながらSyjuntaしよう? という一声。 SNSで集まった5人で黙々と刺繍とペーパークラフト。
普段は各々の仕事や家族で顔を合わせることがなかなか無いけれど、こうしてたまに集まって現状報告やニュースの批判のあれやこれや。 SNS上では毎日話しているのに話が尽きない。

誰かと戯れる。 これってやっぱり精神的な支えになっているんだな。
共有できる場、共有できる仲間、愚痴を吐ける仲間。

スウェーデンではSyjunta だったんですね。

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